「1歩、2歩分ズレた」 スペインに惜敗の日本、元代表DFが指摘した勝負の分かれ目は?

田中碧の股を抜けてアセンシオにボールが入ったことで周囲の反応にわずかなズレ

 そのなかで、吉田を中心とした最終ラインが「最後のところで体が張っていた」ことでしのいでいたが、失点の場面は左サイドのスローインからFWミケル・オヤルサバル→アセンシオと渡り、一瞬の隙を突かれた。栗原氏は「決して集中していなかったわけじゃない」と前置きしたうえで、アセンシオにボールが入った形に注目した。

「田中碧が(オヤルサバルに)寄せたところの股を抜けている。中で守っている選手は、股を抜けたところだけはケアをしづらかったりします。それ以外はきちんと(コースを)切れているので、限定されているところに集中しているけど、股抜けだけは死角になってしまう。シュートブロックに行ったのは板倉(滉)で、田中がいることを加味した守備位置にいた。ちょっとしたズレで1歩、2歩分寄せきれなかった。センタリングの時もGKとディフェンスの間に入れてくるのか、マイナス気味に上げてくるのか、ディフェンスは待っていたりします。でも、その間の股抜きしてきたコースだけは切れない時がある。それに近い感じだと思います」

 スペインの攻撃を耐えしのいでいたが、“これしかない”という形での決着となってしまった。

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