「深刻な危機」 米女子代表、東京五輪での不振に海外メディア断罪「失望しかない」

アメリカ代表はカナダ代表に敗れ決勝進出ならず【写真:AP】
アメリカ代表はカナダ代表に敗れ決勝進出ならず【写真:AP】

準決勝でカナダに0-1敗戦、2大会連続"メダルなし"の可能性も

 東京五輪サッカー女子の準決勝が2日に行われ、金メダル候補のアメリカがカナダに0-1で敗れた。五輪、女子ワールドカップとも、過去4度の優勝を誇る”絶対女王”らしさがなかった今大会のこれまでのパフォーマンスに、海外メディアは厳しい目を向けている。

 アメリカは準決勝でオランダをPK戦の末に下してベスト4へ進出。立ち上がりから押し気味に試合を展開したが、カナダの組織的な守りを崩せず、前半30分にはハイボールを処理した際に右膝を傷めたGKアリッサ・ネイハーが負傷交代を余儀なくされるアクシデントにも見舞われる。

 後半に入りFWミーガン・ラピノーらを投入し打開を図るも、逆に同74分、ペナルティーエリア内での接触プレーがビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入によりファウルと判定されPKを献上。これをMFジェシー・フレミングに決められ先制を許すと、その後の反撃は実らず2012年のロンドン五輪以来、2大会ぶりの金メダル獲得を逃した。

 今大会ではグループリーグ初戦のスウェーデン戦(0-3)でいきなり完敗を喫し黒星スタート。44試合続いていた無敗記録が途絶えると、ニュージーランドとの第2戦こそ6-1で圧勝したものの、続くオーストラリア戦はスコアレスドロー。準々決勝のオランダ戦も、2-2からのPK戦(4-2)で何とか勝利を収めたものだった。

 不振が際立つパフォーマンスに海外メディアからは厳しい目が向けられ、英紙「デイリー・メール」は「オリンピックにおけるアメリカチームのパフォーマンスは、失望としか言いようがない」と断罪。また、米メディア「NBC OLYMPICS」は「過去5回のオリンピックでは一度も表彰台を逃したことがなかったが、この5年間で2回目のメダル獲得ができないという深刻な危機に晒されている」と、ベスト8敗退となった前回のリオデジャネイロ五輪に続く”メダルなし”の可能性に言及し、警鐘を鳴らした。

 圧倒的な実力を見せつけてきたこれまでの姿に反し、一時代の終焉を感じさせるような不安定な戦いぶりが目立っている今大会のアメリカ。5日の3位決定戦では、オーストラリアと銅メダルを懸けて対戦するが、仮に表彰台を逃せば、風当たりはさらに厳しくなりそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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