スペイン戦「必勝スタメン」を闘莉王選出 53年ぶりメダル獲得へ、日本のキーマンは?

日本代表とスペイン代表が決勝進出をかけて対戦【写真:AP】
日本代表とスペイン代表が決勝進出をかけて対戦【写真:AP】

【五輪経験者の視点】メダル獲得を懸けた一戦、NZ戦では「監督の采配にも疑問が残った」

 U-24日本代表は3日、東京五輪サッカー男子の準決勝で優勝候補のU-24スペイン代表と埼玉スタジアムで対戦する。本大会前の先月17日に行われた国際親善試合で対戦し、1-1で引き分けた両者。お互いの手の内を知るなかで、決勝進出を懸けて再び激突することになった。53年ぶりのメダル獲得、そして史上初の決勝進出に向けて、森保一監督率いるチームはどのような布陣で臨むべきか。「Football ZONE web」で五輪期間中のスペシャルアナリストを務めている元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏は、この一戦に向けた「必勝スタメン」を選出してくれた。

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 メダル獲得を懸けたスペイン戦、GKは谷晃生、最終ラインは酒井宏樹、吉田麻也、板倉滉、そして左サイドバックには中山雄太を戻す。

 冨安健洋の累積警告による出場停止は大きい。怪我で大会序盤を欠場し、感覚やコンディションが十分でないなかでも、味方を上手く使って、無難にこなしている印象があった。ここは板倉に頑張ってもらうしかない。

 中盤は変えられない。遠藤航、田中碧のダブルボランチは不動。疲れていても代えはきかない。相馬勇紀、久保建英、堂安律、みんな外せない。

 1トップは上田綺世。ニュージーランド戦での監督の采配にも疑問が残った。グループリーグ第3戦のフランス戦では上田が先発し、4ゴールを奪うなど攻撃は機能していた。なぜいじってしまうのか。林大地はハードワーカーで、守備面での貢献度は高いが攻撃の起点にはなりきれていない。相手の最終ラインをかき回せるが、ニュージーランド戦で攻撃が単調になり、決定機がほとんどなかった理由は、1トップの起点としてのクオリティーも要因の一つ。結果論ではあるが、前線のメンバーを代えたことがPK戦までもつれた理由でもあったと思う。

 チームとして、ニュージーランド戦の反省を生かしてほしい。大胆さが全くなかった。主導権を握る時間が長かったのに、決定機の数が物足りない。ミドルシュートを狙う機会も少なかった。時には思い切って足を振ることも大事。あれだけ相手に自陣に引かれたら、遠くから狙うことも必要だ。崩しも単調で、酒井の出場停止による不在で攻撃の厚みがなかったことで、ニュージーランドとしても対応は楽だったと思う。

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