黄金期支えたOBらと疎遠なロッソネロ

　長髪のドレッドヘアーがトレードマークだったフリット氏に加え、ストライカーだったマルコ・ファンバステン氏、ボランチやセンターバックで活躍したフランク・ライカールト氏は、1990年前後のACミランで“オランダ・トリオ”として名を馳せた。アリゴ・サッキ監督の下で黄金期を築き上げたレジェンドたちだが、退団してからはミランに関わっていない。

　フリット氏はプレミアリーグのチェルシーやニューカッスルなど、ファンバステン氏はオランダ代表など、ライカールト氏はバルセロナなどで、監督としてのキャリアを積んでいる。現在の凋落が目につくミランを何とかしたいという希望を持っているものの、このトリオに監督としてミランに戻るオファーがないことを非常に残念がっている。

　近年のミランは、同じくレジェンドの元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ氏との対立関係が浮き彫りになるなど、クラブが得てきた人的な財産を生かしているとは言い難い。それでも、ミランを離れて20年以上が経った今も愛着を持つレジェンドはクリスティアン・ブロッキ監督の後釜として、そのベンチに戻ることを今でも望んでいる。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images