浦和の“下がる瞬間”が狙い目 大分に5戦ぶり勝利を呼んだ「怖がらずに出ていく守備」

大分MF町田【写真:Getty Images】
大分MF町田【写真:Getty Images】

狙っていたショートカウンターから町田が先制点、ゴールも5試合ぶり

 大分トリニータは10日に行われたJ1リーグ第22節の浦和レッズ戦で、5試合ぶりに得点を奪い1-0で勝利した。片野坂知宏監督がチームに徹底した「怖がらずに出ていく守備」が前半に機能し、後半はシステム変更も加えながら守って逃げ切った。

 大分は浦和戦前の4試合で1分3敗、そのすべてが無得点だった。一方の浦和はリカルド・ロドリゲス監督が就任した今季は、より攻撃的なサッカーに舵を切り、前線ではデンマーク人FWキャスパー・ユンカーがゴール量産と、「攻める浦和、守る大分」という試合展開が予想されていた。

 しかし、試合が始まってみると大分は好戦的に浦和のボール保持に襲いかかった。浦和が前向きに余裕を持っている状態では無理に追いかけ回さないが、2列目が下がって受けるタイミングや、後ろに下がりながらプレーする姿勢を見せた瞬間、大分は一気に襲いかかった。ロングボールを蹴られれば背後にスペースがある状態もできていたが、それでも怖がらずに余裕を与えなかった。そうしたなか、狙っていたショートカウンターから前半12分にMF町田也真人が先制点を奪った。

 片野坂監督は「怖がらす、プレスでもチャレンジして、アグレッシブにボールを奪って攻撃というところでも、ボールに対してチャレンジしてくれた」と選手たちを称えた。そして浦和が下がる瞬間が狙いだったことは、試合後の会見でも言葉にしている。

「バックパスに対して、前線が出ていくなかで後ろが重いと、そのスペースを使うのが浦和さんは上手い。ラインが上がれば背後というのも常にある。前線の選手はスピードもあって斜めのランニングを常に狙っているので、コンパクトにしながら切らさずに、全体がコンパクトになるよう話した。プレッシャーにいっているなかでもバックパスの移動中も、それにバックパスを誘発できた。それは良かったし、コンパクトに守ってボールを奪うことができていた」

 ロドリゲス監督は就任以来「相手を引き出す」「相手を引き込む」という言葉を用いることもあった。後ろにボールを下げるプレーによって相手が出てくるのは狙いの一つであるものの、それ以上の勢いで寄せてきた大分の前にミスを重ねて前半はピンチの連続になった。一方で、後半に向けてはさすがの修正力も見せた。MF小泉佳穂を一列下げてFW杉本健勇を前線に入れることで最終ラインを牽制し、ライン間でMF汰木康也や小泉が起点になったところからサイド突破を繰り返した。

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