アルゼンチン、宿敵ブラジルを1-0で破り28年ぶり南米制覇! メッシは悲願のA代表初戴冠

絶対的エースのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ【写真:AP】
絶対的エースのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ【写真:AP】

ディ・マリアが芸術ループで決勝弾、メッシは2005年のA代表デビュー以来初タイトル

 南米王者を決めるコパ・アメリカ(南米選手権)決勝が、現地時間10日にブラジル・リオデジャネイロの聖地マラカナンで行われ、28年ぶりの優勝を目指すアルゼンチンと連覇を狙うブラジルが激突。前半22分、MFアンヘル・ディ・マリアがワンチャンスを生かして決めた1点をアルゼンチンが守り抜き、1-0で宿敵ブラジルを破った。絶対的エースのFWリオネル・メッシにとっては、2005年のA代表デビュー以来、初のメジャートーナメント制覇となった。

 新型コロナウイルスの影響により、大会直前に開催国がアルゼンチンとコロンビアの共催からブラジルに変更された大会も、いよいよクライマックスを迎えた。南米王者を決める舞台に勝ち進んだのは、1993年大会以来、28年ぶり15回目の優勝を目指すアルゼンチンと、前回大会王者で連覇によって10回目の頂点を狙う“王国”ブラジルという南米2強の対決となった。注目の一戦にアルゼンチン代表の英雄FWリオネル・メッシ、ブラジル代表もエースFWネイマールらが順当にスタメン出場。南米王者を決める注目のライバル対決がキックオフされた。

 試合は序盤から一進一退の攻防も、ややホームのブラジルが押し込む展開。だが前半22分、アルゼンチンがワンチャンスを生かす。MFロドリゴ・デ・パウルからの1本の縦パスを、ブラジル代表DFレナン・ロディが処理をミス。今大会2試合目の先発となったディ・マリアが抜け出すと、最後はGKエデルソンの動きを見極めて華麗なループシュートを決めて先制した。

 ボールを保持しながら思うように攻略できないブラジルのチッチ監督は、ハーフタイムにMFフレッジを下げてFWロベルト・フィルミーノを投入。前線の人数を増やして圧力を高めると、後半7分に右サイドを抜け出したFWリシャルリソンがゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定でノーゴールとなった。

 勢いに乗るブラジルは、2分後にもドリブルでキープしたネイマールからのスルーパスに右サイドのリシャルリソンがフリーで抜け出す。決定的なシーンだったが、ここはアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスが好セーブで凌いだ。

 ブラジルの厳しいマークを受けるメッシは、時折高い位置でドリブルを仕掛けるもシュートを打ち切れず。時間の経過とともに1点を追うブラジルがさらに圧力を加えていくと、プライドを懸けた両者の戦いは球際での攻防がさらに激しさを増していく。同36分には、ネイマールが相手に倒されたことをきっかけに一触即発のムードも漂った。

 劣勢を強いられ続けたアルゼンチンだが、最後の危険なエリアではブラジルの強力アタッカー陣を自由にさせず、体を投げ出す守備を見せてそのまま完封。近年はメジャートーナメントでのタイトルから遠ざかっていたが、28年ぶり15回目の南米王座に輝いた。

 そして“史上最高のサッカー選手”と言われ、バルセロナでは数々の栄冠を手にしながら、アルゼンチン代表では2005年のデビュー以来“無冠”が続いていたメッシにとっては、初のタイトル獲得。決勝の舞台には2014年ブラジル・ワールドカップ、07年、15年、16年のコパ・アメリカで立ち、いずれも準優勝に終わっていたが、聖地マラカナンでついに悲願の初タイトルを獲得した。

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