元Jリーガー監督が語る“ストライカー論” 「圧倒的な得点感覚」に脱帽した日本人FWは?

元日本代表FW大黒将志氏【写真:Getty Images】
元日本代表FW大黒将志氏【写真:Getty Images】

「練習からめちゃくちゃ点を取る」と林監督が脱帽した元日本代表FW

 林監督は「サッカーは“準備が7割”だと思っています」と、ボールを受ける前の動きが、その後の結果を大きく左右すると語る。FWにとっては「結果=ゴール」。「そのために、どこにポジションを取っているのかがすごく重要。点をたくさん取れる選手には、必ずそれだけの理由があるんです」と語ったうえで名前に挙げたのがドルトムントに所属するノルウェー代表FWアーリング・ブラウト・ハーランドだ。

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 身長190センチを超える大柄で、身体能力を生かしたアクロバティックなシュートを決めている印象も強いハーランドだが、その一方で見方からのパスに点で合わせるだけのシンプルな得点も多い。簡単そうに見える得点、俗に“ごっつぁんゴール”とも呼ばれる得点の多さこそ、まさに「ゴールから逆算したポジショニング」を実践しているからこそだ。

「ハーランドなんかを見ていると、味方から横パスをもらってダイレクトで押し込む形のゴールが結構多いんですよ。それって味方が裏に抜け出した時に、しっかりと自分も良いポジションを取っている証しですよね。抜け出した味方選手の背中をただ見ているだけだったら当然パスも来ないし、こぼれ球が来ることもないですからね」

 ハーランドの得点感覚を絶賛する林監督だが、より身近な存在にも圧倒的な得点感覚を持った選手がいたという。それが東京ヴェルディ時代に同僚だった元日本代表FW大黒将志氏だ。その羨むほどの“嗅覚”を、改めてこう振り返る。

「もちろん、FWだって一回のシュートで得点できるならそれに越したことはないですけど、とにかく決定機の回数を増やすことが重要なんです。これはもう現役時代に大黒さんと一緒にやった時に強く感じました。本当に練習からめちゃくちゃ点を取るんです。ミニゲームとかでもバンバン決める。まさにストライカーの代表格と言える選手。メッシのようにドリブルで単独突破してゴールを奪えれば話は別ですけど、大黒さんのようにワンタッチゴールが多ければ多いほど、いいストライカーなんだなと実感しました」

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