ベルギー、“枠内シュート1本”でポルトガル撃破 「信じられない集中力」を指揮官絶賛

前回王者ポルトガルを1−0で下したFIFAランキング1位のベルギー【写真:AP】
前回王者ポルトガルを1−0で下したFIFAランキング1位のベルギー【写真:AP】

T・アザールの強烈ミドル弾が決勝弾、マルティネス監督は選手の奮闘を称える

 FIFAランキング1位のベルギーは現地時間27日、欧州選手権(EURO)決勝トーナメント1回戦で前回王者ポルトガルを1-0で下し、ベスト8へ駒を進めた。枠内シュートは決勝点となったMFトルガン・アザールの強烈なミドルシュート1本に終わったが、ロベルト・マルティネス監督はイレブンの「信じられない集中力」を絶賛した。

 3戦全勝でグループBを首位通過したベルギーは、死のF組を3位通過で勝ち上がってきたディフェンディングチャンピオンのポルトガルと激突。試合は序盤から一進一退の攻防が繰り広げられたが、前半42分に兄MFエデン・アザールと兄弟揃い踏みで先発したT・アザールがペナルティーエリアの外から右足の強烈なシュートを叩き込み、ベルギーが試合の均衡を破った。

 後半に入るとポルトガルに何度かチャンスを作られたが、守護神のGKティボー・クルトワの好セーブなどでシャットアウト。MFケビン・デ・ブライネとE・アザールの両選手が負傷で途中交代するアクシデントにも見舞われたが、1-0と接戦をものにして8強入りを決めた。

 ポルトガルがシュート14本、そのうち枠内シュートを5本放ったのに対し、ベルギーはシュート4本で、枠内シュートは決勝点となったT・アザールのシュート1本のみ。限られたチャンスを確実に得点に結びつけ、チーム一丸となった守備で勝利をもぎ取った。そんなチームの戦いぶりをマルティネス監督も称賛している。

「我々は信じられないほどの集中力と素晴らしい守備を披露した。ゲームをコントロールし、必要な時によく守った。素晴らしいゴールを決めたが、後半になると予想通りポルトガルが勢いを手にした。我々は信じられないほどのメンタリティーを見せる必要があった」

 マルティネス監督は「彼らには素晴らしい経験があり、我々を苦しめる瞬間をどのように作り出すのかを熟知している」と、経験豊富なメンバーを揃えたポルトガルに対しても敬意を示した。現EURO王者にして、2018-19シーズンにはネーションズリーグ初代王座にも輝いた強敵との試合は、まさに紙一重の差で勝負が分かれた。

 勝利したベルギーは次戦でロベルト・マンチーニ監督率いるイタリアと対戦する。ともにここまで全勝と勢いに乗る両チームが、準々決勝で相まみえることになった。

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