マンチーニ監督、薄氷のオーストリア戦勝利を総括 「準々決勝よりも難しい試合になるかもと…」

マンチーニ監督が激闘のオーストリア戦を振り返った【写真:AP】
マンチーニ監督が激闘のオーストリア戦を振り返った【写真:AP】

途中出場させたキエーザとペッシーナがゴールを決め、延長戦の末に2-1で勝利

 イタリア代表のロベルト・マンチーニ監督は、現地時間26日に欧州選手権(EURO)の決勝トーナメント初戦でオーストリア相手に延長戦の末に2-1で勝利すると、「準々決勝よりも難しい試合になるかもしれないと思っていた」と振り返った。記者会見の様子を、イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」がレポートしている。

 イタリアは2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)への欧州予選で敗れて出場権を逃す大失態を演じた後、マンチーニ監督が就任して世代交代しながらチームを立て直した。今EUROは予選を10戦全勝で突破し、グループステージまでを合わせて国際Aマッチ30戦無敗で決勝トーナメント初戦のオーストリア戦に臨んだ。

 しかし、イタリアは全体的には主導権を握るものの攻撃が噛み合わず、なかなか決定機と言えるような場面を作れずに試合が進んだ。逆に後半20分には、FWマルコ・アルナウトビッチにネットを揺らされるものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の確認でオフサイドの判定となり、ゴール取り消しと冷や汗をかかされた。イタリアはどこかピリッとしない試合のまま90分を終え、今大会初の延長戦に突入した。

 その延長戦で、途中出場のMFフェデリコ・キエーザとMFマッテオ・ペッシーナがゴールし、反撃を1点に抑えて勝利。交代策が的中したとも言える試合だったが、マンチーニ監督は「中盤の選手が疲れてしまっていた。マルコ(・ヴェラッティ)は特にね。前半のうちにゴールして、試合の“ロック”を解除すべきだった。だから、後半に苦労してしまった」と語った。

 中盤に疲労が溜まった理由、そして苦戦した理由も、オーストリアの実直なプレースタイルにあったことは否定できないだろう。局面、局面で体を張り、激しくぶつかる。接触に寛容だったイングランド人レフェリー、アンソニー・テイラー氏の判定基準も拍車をかけた。マンチーニ監督は、対戦相手のオーストリアを称えている。

「準々決勝よりも難しい試合になるかもしれないと思っていた。そして、困難に陥った。26本のシュートを打ったが、おそらく私たちはやや正確性を欠いた。精神的にも、誰もがオーストリアにこのような苦戦をすると予想していなかっただろう。まったく楽にプレーをさせてくれない。このようなチームを作り上げた監督は素晴らしい」

 オーストリアはEUROでの史上初の決勝トーナメント進出。一方でイタリアも国際Aマッチ無敗31試合は歴代最長となり、12連勝もマンチーニ監督のチームになってから2019年に達成した11連勝を超える最長記録になった。

 準々決勝ではベルギーとポルトガルの勝者と激突する。アズーリは大会の最後まで連勝記録を伸ばして頂点に立つことができるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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