川辺駿、持ち味発揮の1アシストも課題を痛感 「見劣りしないくらい上げないと…」
球際やフィジカルの強さを、日本代表の「スタンダードに高めないといけない」
今回、異例とも言える長期の活動を行った森保ジャパン。その締めくくりとなるカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選最終戦となるキルギス戦が15日に行われ、日本は5-1で勝利した。先発出場したMF川辺駿(サンフレッチェ弘亜m)は、3列目からの飛び出しを見せて、FWオナイウ阿道(横浜F・マリノス)の2点目をアシスト。結果を残し、熾烈なポジション争いにアピールをした。
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しかし、試合後の川辺に満足した様子はほとんど見られなかった。もちろんアシストという結果に関しても、「今回アシストという結果を出せたのが一番良かった」「自分が生き残るには結果が必要だったので、そこができて良かった」と言いつつも、間には「まだまだな部分は多いですが」と、反省点を入れるほど。コロナ禍によるオンラインでの取材対応の影響も多少はあるだろう。それでも5-1という勝利を挙げ、アシストも記録した直後のテンションとは思えないものだった。
そこには、この長期の活動のなかで、海外組のプレーを間近で見られた影響があったようだ。パス捌きや3列目からの飛び出しについて「少しずつ持ち味を出せた」と語った一方で、課題に挙げたのは同じポジションのほかの選手たちが得意とするデュエルの部分だ。
「課題はやっぱり球際の部分だったり、守備のところで、もう少し自分が奪い切った力、奪い切った後に打開する力がもっともっと必要だと思いました。そういう球際に勝つ気持ちだったり、フィジカルだったり、そういう部分をもっと上げていかないといけない。ボランチで代表に入っている選手の多くが、そういう部分で強いので、まずはそういう部分を常に代表に入っている選手たちに見劣りしないくらい上げないといけないなと感じました」
アシストの場面など、ボランチとしてほかの選手たちとは異なる持ち味を出せたことを理解しつつも、やはり足りないところに意識が向くようだ。
「人とは違うプレーができるのは、自分の良さですし、周りにはないもの。そういう部分は高めつつ、持ち味を出す前に、試合でプレーするために、足りないところをスタンダードまで、みんなと同じレベルに持っていき、それ以上に持っていかないといけない。それを持ってくることができれば、より代表で必要とされる選手になれると思っています」
結果を残すことができた一方で、感じた周囲との差。それでも彼自身が理解しているように、その差を埋めることができれば、代表定着の可能性は一気に高まる。勝利にも、アシストにも浮かれずに引き締めた表情を見せた川辺がJリーグという舞台に戻り、どのようなプレーを見せるか注目だ。
(FOOTBALL ZONE編集部)