「どれだけ上手いんだ」と2選手に“5つ星” 「U-24ガーナ戦出場17人」を金田喜稔が採点

独特のリズムとステップで仕掛けた三笘は、本大会でも見てみたい選手

<途中出場>
■三笘 薫(川崎フロンターレ/MF/←後半13分IN)=★★★★

 後半13分から投入されたなかで、独特のリズムとステップで仕掛けるなど、相馬とは異なる形で左サイドの攻撃に変化を加えた。5点目のシーンも相手をかわす動きが見事で、本大会でも見てみたい選手だと改めて感じた。三笘は右足の前にボールを置いた時、同じフォームで縦にも行けて、中にも切り込めて、さらにアウトサイドでクロスを供給することもできる。対峙するDFにとっては次のプレーが予測できない選手のため、切り札としても面白い存在だろう。

■板倉 滉(フローニンゲン/DF/←後半13分IN)=★★★★

 冨安に代わって出場し無難にプレー。センターバックとボランチの両方で存在感を示しており、3月のアルゼンチン戦のようにセットプレーでの高さもある。OA3人が守備陣に加わったため、絶対的な存在にはなっていないが、計算ができる人材として監督からの信頼も厚いはずだ。

■食野亮太郎(リオ・アヴェ/MF/←後半22分IN)=★★★

 堂安に代わって投入され、終了間際には三笘のゴールに絡んだ。ただそれ以外のシーンではインパクトを残せたとは言い難く、途中投入された選手として物足りなさを残した。

■前田大然(横浜F・マリノス/FW/←後半22分IN)=★★★

 今季のJリーグでコンスタントに得点を奪っているが、東京五輪を戦うこのチームのコンセプトの中で何を強みとして戦っていくのかを考えた時、ガーナ戦でのプレーからは少し整理できていない印象を受けた。周囲との息もあまり合っておらず、武器であるスピードを生かすシーンもほとんどなかった。

■旗手怜央(川崎フロンターレ/MF/←後半33分IN)=評価なし

 最終選考の残り2試合のうち1試合で、主戦ポジションではないトップ下で途中投入されたところに、監督の信頼の高さを感じずにはいられない。複数ポジションをこなせる選手であり、三笘との“川崎ライン”でのセット起用を含めてアピールになったはずだ。

■古賀太陽(柏レイソル/DF/←後半39分IN)=評価なし

 左サイドバックで投入された。出場時間が短く、相手との力の差もあったため、アピールするようなシーンは訪れなかった。

[PROFILE]
金田喜稔(かねだ・のぶとし)

1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

(金田喜稔 / Nobutoshi Kaneda)



金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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