闘病中の韓国人元Jリーガー、母国選手協会が募金で支援 「何人かの日本の選手も…」
膵臓癌を公表し闘病中のユ・サンチョル氏、韓国プロサッカー選手協会が募金活動を開始
かつてJリーグの横浜F・マリノスや柏レイソルなどでプレーした元韓国代表MFユ・サンチョル氏は現在、膵臓癌を患い闘病している。クラブや代表で偉大な足跡を残したユ・サンチョル氏のがん克服を願い、韓国プロサッカー選手協会が募金活動を開始したことを発表した。
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現在49歳のユ・サンチョル氏は現役時代、GK以外のどのポジションでもこなせるユーティリティープレーヤーとして知られ、韓国代表としても長年活躍。2002年日韓ワールドカップ(W杯)ではベスト4進出に貢献した。
また、J1リーグでも通算113試合44得点を記録。特に横浜FMには1999年から2000年と、03年から04年の2度在籍し、リーグ優勝も経験している。現役引退後は指導者の道に進み、19年5月に仁川ユナイテッドFCの監督に就任するも、同年11月にステージ4の膵臓癌であることを公表し退任した。
20年2月には、韓国で行われたAFCチャンピオンズリーグの試合で、横浜FMサポーターが「頑張れ! ユ・サンチョル」と記した垂れ幕を掲げ、それに反応する形で後日、本人が来日してサポーターに挨拶する場面もあった。
その後も闘病生活を続けるなか、韓国紙「スポーツ朝鮮」やスポーツ・芸能総合サイト「OSEN」などは2日、韓国プロサッカー選手協会がユ・サンチョル氏のがん克服を願って募金活動を行い、寄付金を贈ると伝えた。「スポーツ朝鮮」などは選手協会のキム・フンギ事務総長のコメントを紹介しており、「FIFPro(国際プロサッカー選手会)もユ・サンチョル前監督が闘病していることを知っており、心配であると伝えてきた。何人かの日本の選手たちも、監督のニュースを聞きサポートの声を送ってきた」と、国外からもユ・サンチョル氏を心配する声が寄せられていたという。
また、募金開始にあたり韓国の元Jリーガーの声も紹介されており、かつてジュビロ磐田とガンバ大阪で活躍し、選手協会会長を務めるFWイ・グノ(大邱FC)は「ユ・サンチョル監督は強い。必ず乗り越えられる」とエールを送っていた。磐田や鹿島アントラーズなどでプレーし、同副会長を務めるDFパク・チュホ(水原FC)も、少年時代の憧れの存在だったことを明かしながら「グラウンドに戻って元気な姿を見せてくれると信じている」とコメント。現役時代に闘志みなぎるプレーで、韓国だけでなくJリーグのファンも魅了したユ・サンチョル氏のがん克服を、誰もが願っている。
(FOOTBALL ZONE編集部)