Jリーグは「川崎一強」でも心配なし? “バイエルン一強”のドイツに見る地域密着の力

“バイエルン一強”でもブンデスリーガの観客動員は堅調だった

 では、優勝チームがほぼ決まっているようなリーグに魅力がないかというと、特にそんなことはないようだ。最も観客動員が堅調なブンデスリーガは、バイエルンの一強なのだ。

 ヨーロッパのサッカークラブは地域に根差していて、強くなくてもプレーの質が低くても、サポートするファンがいる。1990年代以降はビッグクラブとスモールクラブの格差が一気に拡大し、各国リーグ間の格差も大きくなったけれども、それはそれなのだ。

 例えば、自分の子どもの運動会を親たちは楽しんで見ている。競技レベルは関係がない。自分の子どもや知っている子がいるから面白いし、応援するわけだ。

 Jリーグも地域密着を進めてきた。たかだか5年ほど川崎が強いぐらいで心配はいらないと思う。ブンデスリーガは60年間、バイエルンで大丈夫だった。若者のサッカー離れはまた別の問題としてあるとしても、一強リーグだからといって心配しなくてもいいのではないか。

(西部謙司 / Kenji Nishibe)


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西部謙司

1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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