3戦5発とロケットスタート 横浜FM前田大然、ゴール量産に滲む“2年目の進化”
浦和戦でも2ゴールを挙げ、開幕から好調「今年は中にどんどん入っていこうと」
横浜F・マリノスのFW前田大然は、14日のJ1リーグ第4節・浦和レッズ戦で2ゴールの活躍。チームを3-0の勝利に導いた快足FWは、3試合連発の5ゴールと爆発している。
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前田は2016年に松本山雅FCでデビューすると、水戸ホーリーホックを経てポルトガル1部マリティモで1シーズンプレーした。そして、昨夏に横浜FMに加入し、今季が2シーズン目になる。アンジェ・ポステコグルー監督は「去年は途中加入で難しかった。今年はプレシーズンからやって理解も高まっている」と、チーム戦術への理解度アップに太鼓判を押す。
この浦和戦で前田は前半3分、ショートカウンターでFW仲川輝人にボールが入ったところで、「速いボールが来ると分かっていたので、ニアに行く振りをしてファーに行った。その駆け引きでファーが空いたと思う」と話したボールを呼び込む動きで先制点につなげた。さらに同26分には、再び仲川のアシストでゴール。3試合連続ゴールで、5得点はまだ序盤とはいえ得点ランキングの首位タイに立つものにもなった。
それ以上にこのゲームで印象に強く残ったのは、最終ラインからボールをつなぐ戦術へとモデルチェンジした浦和に激しくプレッシャーをかける姿だった。ただでさえ快足の前田が追ってくる状況に浦和の選手たちは余裕を失い、ミスが増えた。そのことが横浜FMの得意とするショートカウンターを発動する回数を増やした感がある。
「去年はずっとサイドに張ってプレーしていたけど、今年は中にどんどん入っていこうと考えてやっていて、それが上手くハマっていると思う。前からボールを取れれば一番チャンス。前の選手がスイッチを入れないと後ろは動けないと思うので、そのスイッチ役を前線からできている。大きいわけではなく、前線で張るタイプでもない。動き回って相手をかく乱するのが役割だと思うし、それが守備でも攻撃でもできていると思う」
その前田のプレーぶりに指揮官も、「本当にハードワークをしてくれる選手の1人。プレスも素晴らしいし、チームを助けてくれる。FWとして良いエリアに走り込んでくれるのも特徴。ハードワークをした結果、ゴールもついてきているしチームの助けになっている」と、手放しで称賛した。
横浜FMの前線には、リーグ制覇を果たした2019年に得点王を分け合った仲川とブラジル人FWマルコス・ジュニオールが健在。そこに前田がハマってきただけに、アタッキングサードでの破壊力は増している。快足ストライカー前田の存在は、今季の横浜FMにとって大きな武器になっているのは間違いないと言えそうだ。