三好康児、異国の地で新型コロナ感染の“恐怖” チーム内で蔓延「毎週のように陽性者が…」
【三好康児インタビュー】1月に新型コロナウイルスに罹患…症状を告白
昨年、新型コロナウイルスは世界中に蔓延し、今でも日常生活に大きな影響を与えている。サッカー界も大きな試練に直面した。ベルギー1部で活躍するアントワープの日本代表MF三好康児も1月に罹患。現役の日本代表が新型コロナウイルスの怖さを語った。(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)
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「ベルギーリーグは毎試合2日前に検査するので、連戦で試合数も多かったなか、週に2、3回はPCR検査をやっていて、試合の前日に陽性ということをチームから言われた」
世界中に感染拡大している新型コロナウイルス。そのなかでも、大きな影響を受けた欧州で三好も罹患した。2019年にベルギーへ渡り、アントワープに所属。入団から半年ほどでコロナ禍となり、今季で2シーズン目を迎えた。ベルギーでは現在、平均2000人以上の新規感染者が報告され、累計で78万人の感染者、2万2000人以上の死者が出た。三好は、リーグが毎試合前に実施するPCR検査で陽性が判明。突然、自宅待機を命じられた。
「次の日試合だったので準備していたなかで、チームからは自宅待機と言われた。そこから1週間は家に待機ということで連絡をもらった」
自覚症状はそれほどなく、「のどの調子が悪いなと感じていたぐらい」だったという。だが、陽性が判明してから倦怠感、咳の症状を感じ始めた。
「喉は調子悪いなというのは感じていたけど、寒いのもあってかな、と思っていた。検査で陽性と言われてからは、熱はなかったけど、喉を含めて不調を感じた。喉が痛くて、咳が出て……痰がからむ咳だった。自宅待機して2、3日してからは匂いを急に感じなくなって、それに伴って味も感じなくなった。その時は、ほとんど体調は治っていたけど、喉は引き続き気になっていて、いきなり匂いがなくなったな、という感じだった」
体調は回復に向かっていたものの、三好も味覚・嗅覚障害を実感したという。紅茶を飲んだ時に気付き、香水を嗅いでみたが何も感じ取れなかった。自宅待機中はチームドクターの個人病院へPCR検査を受けに行き、近くの大きな病院へ2度検査に行った。結局熱は出なかったが、1週間後のPCR検査では再び陽性反応だった。
「体調の変化は2、3日ぐらいで僕は割と軽かったのかな。ただ1週間後に検査した時に陽性だったので、そこで陰性だったらチームに戻れた。でも、もう1週間待機という流れになった」
結局、チームを2週間離れた。自身では家とクラブハウス、スーパーしか出かけず、感染対策に万全を期していたつもりだった。だが、チーム内では毎週のように2、3人の陽性者が出ている状態だったという。
「ベルギー自体、感染者の数も多いし、これだけ検査の数も多いので、検査のたびに数人(陽性者が)出るような状況だった。1度の検査で最大で3、4人ぐらい。なんだかんだほとんどの選手、コーチたちが1回はかかっていた。毎週のように出ていたので、そこは俺もかかっちゃったか……という感じでした。自分なりにケアはしていたけど、1回かかって戻ってきた選手は、『治っているし』というところもあって、そこまで意識していない部分も出てきちゃっていた。それでも、対処していたつもりだった。けれど、結局どこからもらったのかも分からない」