W杯アジア2次予選は「国内組」で臨むべき コロナ禍は日本代表強化を再考する好機

W杯アジア2次予選には国内組で臨むほうがメリットは大きい

 特に実力差のあるW杯アジア2次予選の目的は通過することだけだ。東アジアで行われる試合なら、間違いなく国内組で臨むほうがコンディション面のメリットもある。

 かつてチリ代表を指揮したマルセロ・ビエルサ監督(現リーズ監督)は、まずユース組に戦術を浸透させて、招集が限定されるフル代表の選手たちに動きをなぞらせたという。世界中を見渡しても、常に代表選手を手元に置ける監督などいない。だからこそ効率的な施策を考えるのが強化部の役割になる。

 モンゴル戦だけなら完成度の高い川崎フロンターレ中心の編成でも良いし、Jリーグで出番の少ない有望な若手を集めて準備をしても良いかもしれない。
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(加部 究 / Kiwamu Kabe)



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加部 究

かべ・きわむ/1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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