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“悪童”ペペ、ポルトガル初上陸当時の極貧エピソードを告白 「何か食べるものはありますかと…」
18歳でブラジルからポルトガルへ渡った際、空港で起こった出来事を回想
ポルトガル1部FCポルトのポルトガル代表DFペペが、18歳でブラジルからポルトガルに渡った当時の“極貧エピソード”を明かした。スペイン紙「AS」が伝えている。
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ブラジル出身のペペは、プロサッカー選手になるために2001年に単身でブラジルに渡り、マティリモと契約。翌年にはトップチームデビューを飾った。2004年に加入したポルトでさらにブレイクを遂げると、07年にはレアル・マドリードへ移籍した。
世界屈指のセンターバックへと成長したペペだが、20年前に初めてポルトガルに渡ってきた時は食べ物も満足に手に入れられないほどの状況だったという。当時、ポルトガルの空港での出来事を次のように回想している。
「私が到着した時、私は5ユーロ(現在のレートで約630円)相当のお金だけを持っていた。当時18歳で、ブラジルから来た私は外務省に行けなければならなかった。そこでポルトガルへの入国許可証を受け取らなければいけなかった。そして、母親に大丈夫だと伝えるために、テレフォンカードを買わなければいけなかった。もう一つの選択肢は何か食べるものを買うことだったが、私は考えた末に『やっぱり母親が心配しないように家に電話しよう』と決めたんだ」
空港で足止めを食らい、食べ物も買うお金がないなかで、ペペは幸運にも空港スタッフに助けられたというエピソードも明かしている。その時の経験が、選手としてのキャリアにも大きな影響を及ぼすことになる。
「朝の6時に到着して、搭乗券を見たら乗り継ぎ便は夜11時だった。私は空港のパンズ&カンパニーに行って『何か食べるものはありますか?』と尋ねた。従業員は当然イエス、たくさんあると返してくれたが、私は『でも、お金はないんだ』と言った。すると、彼は私を見て、一度立ち去ってからトレイに載せたサンドウィッチを持ってきてくれたんだ。この時から私は常に誰かを助けようとしてきた。その経験は私に大きな影響を与えた。その人は私のことを知らなかったし、私もまた彼のことを知らない。だが、あの行動があの当時の私とその後の私の人生を変えてくれた。その日からポルトガルが私の第一候補になったんだ」
ペペは2007年にポルトガル国籍を取得し、同年に代表デビュー。欧州選手権(EURO)とワールドカップにそれぞれ3回ずつ出場し、2018年には代表100キャップも達成した。ピッチの上で見せる荒々しいプレースタイルから“悪童”とも称されるペペだが、18歳の頃に見ず知らずの人から受けた恩を胸にポルトガルのためにプレーを続けているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)