バルサで冷遇の21歳MF、PK戦5人目のキッカーを志願 「笑顔を失くしたことはない」
クーマン監督から十分な出場機会が与えられない状況にも「投げ出したりしない」
バルセロナは現地時間13日に行われたスペイン・スーパーカップ準決勝で、レアル・ソシエダと対戦し、1-1でPK戦に突入した末に勝利した。PK戦で5人目のキッカーを務めたU-21スペイン代表MFリキ・プッチは、今季ロナルド・クーマン監督の下で出場機会が限られているなかで、自ら5人目のキッカーに名乗り出たという。スペイン紙「マルカ」が報じている。
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キャプテンでもあるアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを負傷で欠いたバルセロナは、オランダ代表MFフランキー・デ・ヨングのゴールで先制したものの、PKで追いつかれてしまう。1-1のまま突入した延長戦でもゴールは決まらず、勝負の行方はPK戦に委ねられた。
この試合、延長戦からスペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツに代わって出場した21歳のリキ・プッチは、5人目のキッカーを自ら志願したようだ。クーマン監督は、デ・ヨング、フランス代表FWウスマン・デンベレ、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFミラレム・ピャニッチ、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンと4人目までのキッカーをノートに記した後、「最後の一本は誰が蹴りたい?」と、選手たちに聞いたという。そして、リキ・プッチが「僕が蹴る」と名乗り出た。
「4つの名前が並んでいて、最後が空白になっていた。僕が最初に『蹴りたい』と言ったんだ。絶対にキッカーを務めたかったし、チームのために決める自信もあった」
今季、クーマン監督からは構想外であることが告げられ、実際にプレー時間は満足に与えられていない。それでも、前向きに取り組めているとリキ・プッチは話す。
「僕が笑顔を失くしたことはないよ。とても幸せな子供だからね。プレーすることができなくても、僕は元気だし、家族もいる。何も不満はない。ロナルドが出場時間を与えてくれれば、彼に感謝して全力でプレーするだけだし、そうでなくても努力を続けるだけだ。タオルを投げないのかって? あり得ないね。これだけ長い期間、このクラブにいて、ついにトップチームに来ることができたんだ。そこで投げ出したりはしないよ」
正確なキック、そしてポジティブな姿勢でバルサを決勝に導いたリキ・プッチ。難しい時期を過ごしているが、こうした日々の積み重ねがクーマン監督からの信頼を勝ち取ることになるかもしれない。