「誰も侮辱しない」 J助っ人FW、日本サッカー文化に根付く“欧州との違い”に言及
札幌FWジェイ、0-7で負けた試合の出来事を引き合いに日本人サポーターの特徴を語る
Jリーグで通算6シーズンを過ごしてきたJ1北海道コンサドーレ札幌の元イングランド代表FWジェイが、日本とヨーロッパのサッカー文化の違いに言及。それを心得たことで、自身の物事の考え方にも変化があったことを明かした。
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ジェイは2015年にジュビロ磐田へ加入すると、1年目からJ2リーグ戦32試合20得点を記録してJ1昇格に貢献。17年途中に札幌に加入し、今季は在籍5年目となる。そんなジェイが英メディア「The Athletic」で、日本のサッカーファンについて「負けてもまったく怒らない」と、0-7の大敗を喫した2018年9月15日のJ1第26節川崎フロンターレ戦を引き合いに語っている。
北海道胆振東部地震の発生後に初めて行われたアウェーでの一戦、序盤こそ積極的に攻撃を仕掛けた札幌だったが、前半28分に川崎MF家長昭博に先制ゴールを許すと、その2分後に元日本代表MF中村憲剛、同40分にはMF阿部浩之(現・名古屋グランパス)に追加点を決められた。さらに後半にも4失点を喫し、終わってみると計7失点と川崎に圧倒されてしまった。
「日本のファンは負けてもまったく怒らない。0-7で負けた試合があった。僕はハーフタイムからピッチに立ったけど、後半に4失点してしまった。試合が終わってみんなでファンのところに行ったら、彼らは歌ったんだ。誰も僕たちを侮辱しない。ヨーロッパのファンはあのようなことはしない。彼らだったら『金を返せ』などと言ったり、クレイジーになる。『今週は負けたけど、来週は勝つ』と考えられるメンタリティーの違いだろうね」
この違いについて、ジェイは「良いことでもあるけど、一部の選手にとっては悪いことでもある。なぜなら、選手にプレッシャーがなければ、もっと頑張ろうというモチベーションが持てないから」と自身の見解を述べている。
「勝つことへのプレッシャーがなければ、どうやって成功するのか? ファンや解説者から毎週批判を受けるような国から来たので、以前はそういう(日本人ファン)状況にイライラしていた。僕は次の試合のことよりも、目の前の試合の方が大事だから。でも、今は文化を心得たから、以前よりも多少リラックスしているし、必要ならば言葉も発する。負けるたびや毎日、ロッカールームにいる人に怒りをぶつけたりしなくなった。今は『グラスの中身はまだ半分もある』とポジティブに考えられる」
ジェイは日本のサッカー文化とファンに触れたことで、自身の考え方にも変化があったようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)