「今日は自分の日」 山梨学院GK熊倉主将、PK戦勝利に導いた絆の“声掛け”「俺がいるから外しても良い」

山梨学院の主将として選手権を戦い抜いたGK熊倉匠【写真:Getty Images】
山梨学院の主将として選手権を戦い抜いたGK熊倉匠【写真:Getty Images】

山梨学院を優勝に導いた守護神・熊倉主将 「PKになれば絶対に留める」

 第99回全国高校サッカー選手権は11日に決勝戦が行われ、山梨学院(山梨)は青森山田(青森)と2-2で延長までを終えてからのPK戦で4-2と勝利して優勝を掴んだ。山梨学院の主将のGK熊倉匠は「今日は自分の日だなと感じた」と、PK戦への自信が優勝につながったと話す。

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 山梨学院は今大会、1回戦から登場して5試合を勝利して決勝に残った。その間には3回戦の藤枝明誠(静岡)戦と準決勝の帝京長岡(新潟)戦でのPK勝利が含まれる。この決勝戦で、先制をしながら1度は勝ち越され、そこから同点ゴールを奪ったが「早い時間に点は取れたけど、青森山田の攻撃で厳しい時間もあった」と熊倉は振り返った。

 そうした中で突入したPK戦を待つ間、熊倉は周囲のキッカーを務めることになる選手たちに声を掛けたのだと話す。

「泣いても笑っても最後だし、楽しんで蹴ってこいと。今大会で3回目のPK戦で、自分でも自信があった。PKになれば絶対に止めると。今日は自分の日だなと感じたし、『俺がいるから外しても良い』という声も掛けることができた」

 キャプテンは宣言通りに青森山田の2人目、MF安斎颯馬のキックをストップした。2人は中学時代、FC東京の下部組織であるU-15深川に所属し、全国大会の決勝で敗れたチームメート。高校年代では、この選手権決勝での再会を誓った仲だった。そのライバルに「3年前に同じチームで悔しい思いをして、決勝でできて嬉しかったけど、絶対に負けたくないと思っていた」という思いがあった。

 試合時間の中では安斎が大会の単独得点王になるゴールを決め、このPK戦では熊倉が止めた。どちらも大舞台で自分の良さを発揮し、結果も残した。

 青森山田はその後に1人が枠を外し、山梨学院は4人目まで全員が決めて決着となった。この優勝に熊倉は「本当に嬉しいの言葉だけです。頑張ってきたことが結果として報われたので良かった」と笑顔。激闘の決着をつけたのは、最後までゴールに立ってフィールドプレーヤーたちに勇気を与え続けたキャプテンだった。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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