ミランと”2カ月契約”のブロッキ新監督 ワンマン会長ご執心の「トップ下布陣」導入を示唆

就任会見で4-4-2システムの放棄を明言

 ACミランの新監督に就任したクリスティアン・ブロッキ氏が就任会見に臨んだ。周囲の反対を押し切り、ブロッキ政権を独断専行で誕生させたシルビオ・ベルルスコーニ会長は、トップ下を置く4-3-1-2システムを寵愛。今季序盤にシニシャ・ミハイロビッチ前監督が、このシステムに見切りをつけたことが確執の原因となったが、トップチームでの指導経験がない新監督は「ベルルスコーニ・システム」の導入も明言している。

 ミランのプリマベーラ(下部組織)で監督を務めていたOBは、ベルルスコーニ会長のごり押しにより2カ月契約を結んだ。ミランはリーグ戦残り6試合に、ユベントスとのイタリア杯決勝を加えた7試合を残している。

「私にはネガティブな考えは頭にない。自分を高めてきた偉大な情熱と精神とともに、この機会に臨むことに決めた。恐れはない。自分の能力は分かっている。ミランが100%、残り7試合で7勝するとは言えない。だが、私は100%全力を尽くす」

 トップチームでの指揮経験を持たないブロッキ氏は、このように決意表明を行った。2013年にラツィオで現役を引退した40歳の青年監督は、01年から08年までミランでプレー。技術は高くないが、豊富な運動量と献身性によってスター軍団を黒子役として支えた。

 名物オーナーのベルルスコーニ会長は、2トップの下に司令塔を置くシステムを偏愛している。監督就任に際して、会長所有のアルコレの別荘で直接会談を行っているブロッキ氏は、次のように会長の意向に沿う方針を示唆している。

 

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