「ゆっくりと眠りにつこうとしている」 “爆撃機”ゲルト・ミュラー、重度の認知症と夫人告白

元バイエルン・ミュンヘンFWゲルト・ミュラー氏【写真:Getty Images】
元バイエルン・ミュンヘンFWゲルト・ミュラー氏【写真:Getty Images】

75歳の誕生日を迎えた伝説のストライカー、現在は危篤状態と妻ウッシーさんが独紙に明かす

 現役時代はバイエルン・ミュンヘンと西ドイツ代表(当時)のエースストライカーとしてゴールを量産し、“爆撃機”と呼ばれたFWゲルト・ミュラー氏が、5年前から患っている認知症の悪化によって現在は危篤状態にあると、ドイツ紙「ビルト」が報じている。

 3日に75歳の誕生日を迎えたミュラー氏は、2015年に認知症と診断され、現在はミュンヘン近郊の病院で生活している。症状は年々進行していたが去年までは会話も可能で、妻のウッシーさんが見舞いに来ると、とても嬉しそうな表情を見せたり、現役時代の同僚であるポール・ブライトナー氏が訪ねて来た際には、同氏の足をつねるなどのいたずらをしたりして元気に過ごしていたという。

 しかし、今年に入ってから症状が一気に悪化。ウッシーさんによると、現在は意識もなく集中治療室で寝たきり状態にあり、現役時代には77キロあった体重も60キロまで減ってしまったという。

「食事も水もほとんど摂らず、ほぼ24時間ずっとベッドの上にいます。ほんの少しだけですが起きている時があって、彼が目を開く時は私にとってとても美しい瞬間なんです。彼は戦士のような人で、つねに勇敢でした。今でもそうです。ゲルトは最期の眠りにつこうとしています。静かに、そして安らかに過ごしていて、私には苦しんでいるようには見えません」

 ミュラー氏は、現役時代にブンデスリーガ427試合に出場して歴代最多得点記録となる365ゴールをマーク。1971-72シーズンに同氏が達成した40ゴールもブンデスリーガの年間最多得点記録として、いまだに破られていない。

 また、代表戦でもミロスラフ・クローゼに次ぐ歴代2位の68ゴールをマークしていて、ヨハン・クライフ擁するオランダと対戦した74年の西ドイツ・ワールドカップ決勝では前半43分に逆転ゴールを決めて、母国を2度目の世界一に導いた。記録にも記憶にも名を残した伝説のストライカーであるミュラー氏だが、別れの瞬間が近づいているようだ。

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