8連勝の北九州、快進撃を支える“プレー強度” 歴戦の指揮官が徹底してきたことは?

小林監督は試合を通しての強度向上に腐心 「時代とともに、いろいろなことを考えて…」

 小林監督も永井監督も、年齢と高校は違うが、小嶺忠敏監督の門下生にあたる。かつて小嶺監督が率いた国見高を全国屈指の強豪たらしめたものの一つは、尋常でない走り込みと練習量による圧倒的なプレー強度の高さだった。

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「フィジカル的にシンプルに走らせるということも大事だけど、時代とともに、いろいろなことを考えて、ボールを使っていかにプレー強度を上げるかということを去年からやってきた」と小林監督。少人数でコンパクトなスペースで行うプレッシング練習で、「10分、15分くらいは前から行きますけど後は落とします、というサッカーではなく、とにかく(強度を)上げる」ことを徹底してきた。「今日はかなり高い強度でチャレンジできたと思う」と、“昇格請負人”は胸を張った。

 もちろん東京Vにとっても、この試合は大きな教訓になったに違いない。技術は高くても、その技術を出させてもらえなかった。もちろん永井監督もプレー強度については日ごろから選手たちに強く要求しており、ミーティングではマンチェスター・シティのベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネが50〜60メートルを100%でスプリントしてゴールを決める映像なども見せているという。

 ただこの試合において東京Vは、町野の終盤になっても落ちないスプリントに何度も置いていかれる側だった。百の講義より、一つの敗戦。これから東京Vのプレー強度がJ1昇格にふさわしいレベルにまで引き上げられるとすれば、この試合がターニングポイントとして思い出されることになるだろう。

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