自力突破が消滅 なでしこJの佐々木監督、リオ五輪を「諦めない」

絞り出した謝罪の言葉

 徳俵に片足がかかってしまった――。なでしこジャパンの佐々木則夫監督は2日、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選の韓国戦で1-1のドローに終わり、表情に異常なまでの緊張感を浮かべた。

 指揮官は、潔く謝罪した。

「今日は勝負にいっていたが、なかなか勝たせてくれない。他力になりますが、最後までなでしこのサッカーをやるしかない。選手が良く切り替えて前向きにやってくれたが、なかなかうまい具合に結果として出ずに、選手にも、皆さんにも申し訳ない」

 2試合終了時点で勝ち点は1。6チームで2枠を争う最終予選で現在5位。自力突破が消滅する事態に陥った。2月29日の初戦オーストラリア戦を1-3で落とし、敗北の許されない一戦で先発メンバーを6人入れ替えた。最年少のFW横山久美を先発に抜てきする勝負の一手に出た。横山が“女メッシ”の異名に恥じない局面打開力を披露したが、ゴールは遠かった。後半24分に競り合いの中でDF近賀がハンドの厳しい判定を受け、PKを与えてしまう。

 しかし、この最終予選で初先発となったGK福元がスーパーセーブ。すると、後半39分に、途中出場の岩渕がMF川澄のクロスに合わせて先制点を決める。右膝の外側側副靱帯(じんたい)断裂からの復帰した“マナドーナ”の愛称で知られる若きエースが大仕事をやってのけた。佐々木監督も何度もガッツポーズを決めた。

 

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