マンチェスター・ユナイテッドOBの元イングランド代表FWオーウェン氏がファルカオ獲得に疑問符

どうなる「パニック・バイ」

 元イングランド代表FWマイケル・オーウェン氏は、古巣マンチェスター・ユナイテッドのコロンビア代表FWラダメル・ファルカオの獲得を批判している。
 2009年から12年までマンチェスター・UでプレーしたOBは1年間のレンタルでモナコから獲得することになったファルカオの補強に、疑問の声を挙げている。
「ファルカオ獲得はふに落ちない。ユナイテッドが補強を必要とするポジションではない。それでも、彼はすごいし、素晴らしい契約になる可能性もある」
 ルイス・ファン・ハール新監督は3-4-1-2システムを導入してきた。前線にはイングランド代表FWウェイン・ルーニーと、オランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーが君臨。トップ下には、スペイン代表MFファン・マタがレギュラーの椅子に座る。さらに、アルゼンチン代表MFアンヘル・ディマリアをレアル・マドリードから英国史上最高の移籍金で獲得し、アトレチコ・ビルバオからもMFアンデル・エレーラを補強している。
 オランダ人指揮官は、日本代表MF香川真司をドルトムントに、メキシコ代表FWハビエル・エルナンデスをレアル・マドリードに放出。さらにはイングランド代表FWウェルベックもアーセナルへと手放すなど、今夏のマーケットでは大なたを振るった。だが、オーウェン氏は「ユナイテッドは、今あまりに多くの攻撃的な選手がいる。彼らが全員どのポジションに収まるのか分からない」と言う。OBの目には、まだまだ前線のタレントはダブついていると映っているようだ。
 開幕前の親善試合は、全勝だったファン・ハール監督だが、公式戦では勝ち星なし。プレミアリーグではホーム開幕戦で1972年以来の黒星を喫し、リーグカップ初戦では3部MKドンズに0-4で惨敗している。「マンチェスターのキングと呼ばれていたが、今は悪魔だ」と自嘲気味に苦境を語った。ファン・ハール監督は移籍市場閉幕直前、マーケットに資金を大量投下する様は「パニック・バイ(補強)」と、地元メディアにもやゆされている。
 OBすらも首をかしげる土壇場補強が奏功するのか、世界中から厳しい視線が送られている。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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