“貴公子”トーレス、12年前の伝説弾に再脚光 “無敵艦隊”スペイン「黄金時代の始まり」

EURO2008のファイナルで決勝ゴールを決めたトーレス【写真:Getty Images】
EURO2008のファイナルで決勝ゴールを決めたトーレス【写真:Getty Images】

EURO2008決勝で決めた一撃を大会公式SNSが回顧

 スペイン代表は12年前の6月29日、オーストリアのウィーンで行われた欧州選手権(EURO)決勝でドイツを1-0で破り、11大会ぶり2回目の頂点に立った。近年の世界のサッカーに多大な影響を与える“黄金時代”が幕を開けたが、EURO2020公式インスタグラムは元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが決めた歴史的な決勝ゴールに再びスポットライトを当てている。

 1990年代以降のワールドカップ(W杯)やEUROで、躍進が期待されながらも早期敗退を繰り返してきたスペイン代表だったが、ルイス・アラゴネス監督に率いられたこの大会のチームは、美しさと勝負強さを兼ね備えていた。“クアトロ・フゴーネス”(4人の創造者)と呼ばれたMFシャビ・エルナンデス、MFアンドレス・イニエスタ、MFダビド・シルバ、MFセスク・ファブレガスの4人を中心に華麗なパスサッカーを展開する一方、準々決勝ではイタリアをPK戦の末に破るなど、厳しい戦いを乗り越えドイツとの決勝に進出した。

 頂上対決も緊迫したゲーム展開となったが、前半33分に決勝ゴールが生まれる。MFマルコス・セナからの縦パスを敵陣中央で受けたシャビが素早くターン。次の瞬間、ドイツ最終ラインの間へスルーパスを通す。これに反応したのが、昨季Jリーグのサガン鳥栖で現役を引退した“貴公子”トーレス。一度、ドイツのDFフィリップ・ラームに前に入られるが、快足を飛ばして外を回って前へ。前に飛び出した相手GKイェンス・レーマンよりも一歩早くボールに触り、チップキック気味のシュートをゴール左隅に流し込んだ。

 この映像が公開されると、コメント欄には「最高の“神の子”」「ゴラッソ」「史上最高のゴールの一つ」「黄金時代の始まり」「なんてチームだ」「クール」など、トーレスの一撃を改めて称える声が綴られた。これで44年ぶりに欧州王者となったスペインは、2年後の2010年南アフリカW杯で初優勝。さらに12年EUROで2連覇を達成し、前人未到のメジャー大会3連覇と、“無敵艦隊”として黄金時代を過ごすことに。“元Jリーガー”であるトーレスの一撃は、まさに歴史の分岐点となるゴールだった。

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