イニエスタ、伝説の“神ミドル”回顧にバルサファン熱狂 「絶頂期」「忘れられない!」
CLチェルシー戦で決めた起死回生の一撃をバルサ公式ツイッターが再脚光
J1ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、35歳となった今もその華麗なプレーで日本だけでなく世界中のファンを魅了し続けている。現在は新型コロナウイルスの影響により、Jリーグをはじめ欧州各国のリーグ戦が中断されているが、古巣バルセロナは29日に1本のゴール動画を公式ツイッターに投稿。11年前のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でイニエスタが決めた伝説の一撃を振り返ると、ファンから「神」「素敵な思い出」など称賛の声が寄せられた。
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バルセロナの育成組織“ラ・マシア”で才能を磨いたイニエスタは、2002年にトップデビュー。盟友MFシャビ・エルナンデスらと魅惑の中盤を形成し、黄金時代を象徴する選手の1人になると、18年夏に退団するまでリーガ・エスパニョーラ優勝9回、CL制覇4回など栄光に彩られたキャリアを送った。今回バルサ公式ツイッターが回顧したのは、自身二度目の欧州制覇となった08-09シーズンのCL準決勝、チェルシーとの第2戦で決めたゴールだ。
本拠地カンプ・ノウでの第1戦を0-0で終えたバルセロナは、敵地スタンフォード・ブリッジでの第2戦に臨んだが、前半9分に元ガーナ代表MFマイケル・エッシェンに豪快な一撃を叩き込まれ、先制を許してしまう。1点を取らなければ敗退が決まるなか、バルサは猛攻を仕掛けるものの、チェルシーの牙城を崩せない。時計の針が90分を回り、敗色濃厚となった後半アディショナルタイム3分に、その瞬間はやってきた。
右サイドのブラジル代表DFダニエウ・アウベスが中央に上げたクロスは、相手DFを経由して逆サイドに流れ、こぼれ球がアルゼンチン代表FWリオネル・メッシの足もとへ転がる。メッシは左足で中へ持ち出すと、チェルシーの3人がシュートコースを切ったため、体勢をやや崩しながらもペナルティーアークで待ち構えていたイニエスタへ、右足でマイナス気味のグラウンダーパスを送った。
イニエスタにボールが渡った瞬間、目の前には味方2人とチェルシーの3選手がいたが、稀代の名手は迷うことなくノーステップで右足を振り抜く。アウトフロントにかけた一撃は、必死に飛びついたチェルシーの元チェコ代表GKペトル・チェフの手をかすめるようにゴール右上に吸い込まれ、土壇場で起死回生の同点弾。2戦合計1-1としアウェーゴールで上回ったバルセロナが、決勝進出を果たした。
11年前に生まれた伝説の一撃に再びスポットライトが当たると、返信欄には「レジェンド」「素敵な思い出」「イニエスタの絶頂期」「この瞬間をまだ覚えている…」「神」「忘れられない!」「このゴールはすべてのチェルシーファンの心を傷つけた」など、当時を懐かしむ声が多く寄せられていた。イニエスタ本人も以前、スペイン紙「ラ・バンガルディア」のインタビューで、「特別で、印象的なゴールだ。とても誇りに思っているし、あのゴールがクラブにとって何を意味していたのかも分かっているからね」と語っていた劇的なミドルシュートは、今後も伝説の1ページとして語り継がれていくはずだ。