「ロンドンより上に行く」 リオ世代の”守備の要”植田直通が胸に抱く野望

リオで目指すものは…

 リオ五輪は自身にとって「ターニングポイントとなる大会」だと植田は言う。

「そこでいい結果を残して、いいプレーができれば、世界へ行くチャンスになる。将来が懸かった大会だと思いますね。前回(ロンドン五輪)は準決勝まで行っているので、自分たちはその上を行かなければならないと思うし、そういう意味では楽しみですね」

 その上となると、メダル獲得ということになる。

「自信はある?」と尋ねると、植田は「もちろんです」ときっぱり言った。

 畳み掛けるように投げ掛けた「その後はヨーロッパでプレーしたいという思いが強い?」との質問に対しても、植田は間髪入れず「もちろんです」と答えた。

 その眼光は鋭く、左の口角はキュッと上がっていた。浮かべていたのは「不敵な」という形容がしっくりくるような笑みだった。

[PROFILE]

植田直通(うえだ・なおみち)

1994年10月24日、熊本県生まれ。中学生時代にはテコンドーで日本一になった経験を持ち、大津高時代にFWからDFにコンバートされた。鹿島アントラーズ入団2年目にはセンターバックのポジションをつかみ、15年1月のアジアカップにも日本代表として参加した。

〈サッカーマガジンZONE 2016年2月号より一部加筆修正をして転載〉

【了】

飯尾篤史●文 text by Atsushi Iio

荒川祐史●写真 photo by Yuji Arakawa

 

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