韓国紙、Kリーグ勢のACL苦戦に「衝撃的」 揺らぐ“アジア最強”の自負…「たった1勝」

昨季Kリーグ王者の全北現代はGS第1節で横浜FMに敗戦【写真:Getty Images】
昨季Kリーグ王者の全北現代はGS第1節で横浜FMに敗戦【写真:Getty Images】

4チームが参戦も全6試合消化で1勝2分3敗 「すべて試合内容で敗れている」

「“アジア最強”を自負するKリーグがAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で苦戦を強いられている」

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 こう報じているのは、韓国のスポーツ紙「スポーツ朝鮮」だ。今シーズンのACLで、韓国勢が苦戦を強いられている現状とその要因について分析している。

 今季、KリーグでACLに参戦しているのは全北現代、蔚山現代、FCソウル、水原三星の4チームだが、情けない結果に終わっている。同紙は「これまで行われた6試合で、たったの1勝しかできていない。最強の戦力を構築したという全北現代は1分1敗でまだ勝利がなく、水原三星はマレーシアのジョホールを相手に、クラブ史上初めて東南アジアでのアウェー戦で敗れるなど2連敗を喫した。蔚山現代もFC東京との初戦で、相手のオウンゴールに助けられてどうにか引き分けになった。FCソウルだけがメルボルンとの試合に1-0で勝った。これが唯一の勝利だった。これがトーナメントではなく、グループステージという成績なのだから衝撃的だ」と、母国のクラブチームの惨状を嘆いている。

 敗因について、一つは「新型コロナウイルスによるもの」と分析。「Kリーグ4チームは開幕が延期され、試合感覚を維持するのが難しくなっている。日程まで変更され、本来の計画が崩れてしまった」。ただ、新型コロナウイルスによる影響だけが、不振の要因とは言い切れないとも断言。各国でリーグ戦が延期になっている状況下で、「ACLに集中できる利点を得られていない」と伝えている。

「(敗因は)結局のところ競技力にある。気候、移動、審判やクラブへの投資額の違いなど、どんな条件のなかでもKリーグがアジアの舞台で競争力を保ってきたのは、総合力で勝っていたからだ。Kリーグはどのリーグのどのチームと対戦しても、基本的には優位な立場にあった。しかし今シーズンは違っていた。すべて試合内容で敗れている。準備不足に関しても監督のミスにある」

 Kリーグ勢のあまりの不振に、母国メディアも批判せずにはいられないといったところだろう。新型コロナウイルスの感染拡大により、今後のACLは延期になっているが、Kリーグ勢は再開を見越して万全の準備を整えておきたいところだ。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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