イングランドで相次ぐ監督解任劇 過去最多記録更新ペースで際立つベンゲルの存在

4部までの全92クラブ中29クラブですでに監督解任

 イングランドでの監督交代劇が相次いでいる。リーグ・マネージャー・アソシエーション(LMA)の発表によると、イングランド・プロリーグにおける最上位のプレミアリーグからフットボールリーグ2(4部相当)までの全92クラブの中で、今季はすでに29人の監督が解任されており、これがリーグ前半戦(2015年6月1日から12月31日まで)では過去最高の人数に達したという。英国営放送「BBC」が報じている。
 
 これまで1シーズンにおける最多の解任数は01-02シーズンの53人。今季は、すでにその記録の過半数を超えている。プレミアリーグ ではリバプールのブレンダン・ロジャース前監督、アストン・ビラのティム・シャーウッド前監督ら6人が任を解かれている。ここまで2部相当のチャンピオンシップでも最大の10人が解任されている。

 なお、昨年12月にチェルシー指揮官の座を退任したジョゼ・モウリーニョ前監督はクラブから「双方合意による契約解除」と発表されており、事実上の解任とはいえ人数にカウントされていない。
 
 LMAのCEOであるリチャード・ビヴァン氏が、イングランドサッカーにおける度重なる監督交代劇は、すでに文化の一つとなっていると指摘する。
 
「我々はこの問題について、今後も光を当てていかなければならない。ハイヤーアンドファイヤー(雇ってはすぐに解雇する)の文化は、フットボールに 深く根付いている。この世界では仕事を覚えるためや、ミスや経験から学んでいる期間を経て生き抜いていくことはとても難しい。監督は即座の判断が求められ、大抵の場合、成功と失敗が隣り合わせにあるんだ」

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