前半苦戦も後半に怒涛の2得点

　後半立ち上がり、星稜にビッグチャンスが訪れた。MF根来悠太が右サイドから抜け出してGKと1対1のチャンスを迎えるが、シュートはゴールポストを直撃した。後半ペースを握った星稜は同7分、CKからMF片山浩が身体で押し込んで同点ゴール。1-1と追いついた。

　同点ゴールで勢いづいた星稜は完全にゲームのペースを握るが、玉野光南も最終ラインが崩れることなく耐えた。ゴールがついに陥落したのは後半33分。右サイドからの速いクロスにMF加藤貴也が走り込んで決勝弾を決めた。王者が遂に逆転に成功し、2-1とした。

　直後の同37分には、玉野光南に同点のチャンスが訪れる。岡山県予選のスーパーゴールの立役者、FW土居晃貴がGKと1対1になるビッグチャンスを迎えたが、シュートは枠の外。試合はこのままタイムアップの笛が鳴り響き、注目校同士が激突した初戦は前回王者が逆転勝利。星稜がベスト16へと進出した。

【了】

轡田哲朗●文　text by Tetsuro Kutsuwada