「おかしいと思う」 闘莉王、A代表とU-22代表の“システム相違”に疑問「理解度がバラバラ」

E-1選手権の解説を務める闘莉王が森保ジャパンの戦術について言及【写真:荒川祐史】
E-1選手権の解説を務める闘莉王が森保ジャパンの戦術について言及【写真:荒川祐史】

E-1選手権の解説を務める闘莉王、A代表とU-22代表で戦術の統一を求める

 森保一監督率いる日本代表は、14日に韓国・釜山で開催されているE-1選手権の第2戦・香港戦に臨む。10日の中国戦はFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)とDF三浦弦太(ガンバ大阪)のA代表初ゴールで2-1と勝利した。“オール国内組”で初招集が11人、22歳以下の東京五輪世代が14人選出された“五輪仕様”のメンバーで3バックを採用。今大会を独占放送するフジテレビで解説を務め、今季限りで現役を引退した元日本代表DF田中マルクス闘莉王が、A代表とU-22代表の「戦術の統一」を提言した。

 今大会に臨む森保ジャパンは、23人中14人が東京五輪世代という陣容。A代表との“融合”をテーマの一つに掲げ、新戦力の台頭にも期待が懸かる。今季のJリーグでベストヤングプレーヤー賞に輝いたMF田中碧(川崎フロンターレ)をはじめ、FW陣は小川航基(水戸ホーリーホック)、上田綺世(鹿島アントラーズ)、田川亨介(FC東京)の全3人が東京五輪世代という“フレッシュ”な顔ぶれ。そんななか、初戦の中国戦では3-4-2-1のシステムが採用された。

 森保監督は、サンフレッチェ広島で指揮を執った2012年、13年、15年と、“代名詞”とも言われる3-4-2-1システムで、3度Jリーグを制覇。兼任監督を務める五輪世代では、このシステムを使い続けていた。一方のA代表は4バックを基盤としており、スタートから3バックを採用したのは6月の国際親善試合エルサルバドル戦(2-0)のみ。闘莉王はA代表とU-22代表で異なるシステムを採用している現状で、まずは戦術を統一するべきだとした。

「おかしいと思う。A代表が4バックでやるなら五輪世代も4バックでやる。オプションとしては(3バックも)あっていい。でもA代表がスタートから4バックで、五輪がスタートから3バックというのは、俺は正しくないと思う。結局、A代表に上がっていく選手たちの理解度がバラバラになると、やり辛さはすごくあると思う」

 日本代表の最終ラインを牽引してきた闘莉王は、センターバック(CB)としての視点でも指摘。今回のE-1選手権では3試合を通じて3バックで臨むことが予想されるが、招集メンバーの過半数が22歳以下の東京五輪世代だ。その五輪世代がA代表に“昇格”した場合、一から基盤となる4バックの戦術理解を深めないといけない。例えば、A代表の主力DF冨安健洋(ボローニャ)は、東京五輪でも最終ラインを支える可能性は高い。連係面でも“脆さ”を露呈することになる。

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