「中国戦出場13人」を金田喜稔が採点 アピール成功の国内組、“疑問を残した”選手は?

CKから2点目を奪った三浦弦太【写真:Getty Images】
CKから2点目を奪った三浦弦太【写真:Getty Images】

三浦は1ゴール以上に3バックの「リーダー役」として評価

<DF>
■佐々木翔(広島)=★★

 森保監督が信頼を寄せる選手であるのは間違いなく、キャプテンマークを巻いて3バックの左でプレーした。だが現時点のパフォーマンスを見る限り、何を評価して日本代表に選んでいるのかが見えなかった。1点目につながる上田への縦パスは良かったが、それ以外のシーンでは攻撃時にそれほどパスをさばける印象はなく、タッチライン際をアップダウンするのも得意ではない。守備時も1対1の対応に不安があり、簡単に振り切られるシーンもあるなど、全体的に物足りなさが残った。

■三浦弦太(G大阪)=★★★★

 CKから勝利を手繰り寄せる2点目を奪ったことも大きいが、それ以上に3バックの中央を任されたなかで的確なライン統率を見せた。今回の若いチームではリーダー的な存在にならなければいけないなかで、その期待に十分応えたと言えるだろう。評価を高めた選手の1人だ。

■畠中槙之輔(横浜FM)=★★★

 J1優勝した横浜FMでハイテンションなプレーを続けた直後で、E-1選手権に向けては特にメンタル面での調整の難しさがあったはずだ。そのなかでビルドアップなど持ち味は見せていたが、最後の失点シーンでの対応はいただけない。中国の右サイドからのクロスに対し、なぜ畠中は安易にドン・シュエシェンを離してしまったのか。クロスが上がる瞬間に体をぶつけたり、相手の前に入ってコースを消すこともできたはず。日本代表のセンターバックとしては、ゲーム終盤の勝負の局面で相手に自由にヘディングをさせてしまうようでは、信頼を勝ち取るのは難しいだろう。

<GK>
■中村航輔(柏)=★★★

 最後に1失点を喫したものの、セービングは安定しており、久しぶりの代表戦出場のなかで一定のパフォーマンスは見せた。24歳とまだ伸びしろはある。今大会を通じて、海外組を含めたGK陣の中での存在感を高めたいところだ。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング