シャビが勝利至上主義のモウリーニョ流に疑問符 「彼のやり方ではスタイルを貫き通せない」

相反する哲学

 元バルセロナで活躍したカタール1部アル・サッドMFシャビ・エルナンデスが、今季チェルシーから解任されたジョゼ・モウリーニョ監督の哲学に重大な疑問を呈した。ポルトガル地元紙「レコード」が報じた。

 スペインの誇る司令塔は、バルサ時代に宿敵レアル・マドリードを指揮したスペシャル・ワンの手法について考察を加えた。

「彼は常に何を犠牲にしても勝ちたいと思っている。それが彼のやり方だ。その哲学には敬意を払うが、何としても勝つということは、つまり戦術やスタイルを貫き通すことができないということを意味する。個人的には結果はいつも手段を正当化するものではないので、ね」

 就任後に短期間でタイトルを獲得するモウリーニョ流だが、ピッチ上においてはどのクラブでも堅守以外の共通点は少ない。シャビが中盤に君臨したバルサ時代のような連動性の高い流麗なパスサッカーなどの「スタイル」は植え付けることができていない。

 チェルシー2期目を迎えたモウリーニョ監督は昨季、プレミアリーグとリーグカップの二冠を達成した。だが、今季は16位に低迷した時点で解任。監督就任後、3年周期で不振のシーズンが訪れ、退任するというポルトガル人指揮官のサイクルには目先の勝利に全力を注ぎ込むためだと指摘する。そうしたシャビの分析も、かなり影響しているのかもしれない。

「彼には多大な敬意を表している。偉大なことを数々達成してきたが、私はモウリーニョとフットボールに対する観点が異なる」

 美しく攻撃的なパスサッカーに半生を捧げてきた。シャビは勝利至上主義をモットーとするスペシャル・ワンと一線を画していることを強調した。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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