宇佐美が強烈なシュートを放てる理由は? 専属トレーナーの証言「見たことがないくらい…」

しなやかで柔軟な筋肉を「ムチみたいにしならせる」

 もともと筋肉は田辺さんが「他に見たことがない」と話すほど、抜群にしなやかで柔軟だ。鍛えても筋肉が硬くならず、だからこそ、繊細で柔らかいタッチが可能となる。例えば、ボールの威力を瞬時に消し去る、ピタリと止めるトラップができる。

 では、コンパクトな振りからなるシュートで、力強いボールを打てるのはなぜだろうか。まず、威力のあるシュートにはボールに伝わる重さと速度が必要。そのなかでカギを握るのが、重さ。腰下の脚の力だけで振るよりも、上半身の力を使うことで、伝えられる“重さ”が大きくなる。宇佐美は特に腰回り、背骨付近の筋肉に弾力があり、「引っ掛かりがない」という。すると、「ムチみたいに体を上手くしならせることができる。どこかが硬いと力を上手く伝えることができない。だけど、宇佐美選手は体を反らせてからシュートを放つ瞬間まで、筋肉が引っかかることがない」と田辺さんは言う。

 さらに、ニアサイドとファーサイドを打ち分けられ、左右の足からシュートを放てるのは、「筋肉のつき方、バランスが均等。股関節の可動域も両方が均等。どちらかが硬ければ、アウターマッスルが張ってくるが、宇佐美選手はそれがないから」。そして、小さいモーションで速度も上げられる。シュートの威力を発揮するために必要な“重さ”と“速度”を兼ね備えている。このシュートを打つために生まれてきたような肉体を持って、誰もが惚れ惚れするような一発を放てるようになった。

 今季のJリーグも残り2節。G大阪は宇佐美が途中でチームを離れた2016年から4季連続でタイトルを獲れていない。東京五輪が開催される2020年、スポーツが盛り上がりを見せる歴史的な年に、クラブ史上10個目のタイトルを獲得することができるのか。宇佐美の一振りにかかっているはずだ。

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