韓国誌、日韓“監督対決”への注目度上昇 タイ代表の西野監督に熱視線「ベトナムを警戒」

タイ代表の監督を務める西野朗氏【写真:Getty Images】
タイ代表の監督を務める西野朗氏【写真:Getty Images】

パク・ハンソ監督が率いるベトナム代表と11月のW杯予選で再戦

 今年7月にタイ代表監督に就任した西野朗氏が、「ベトナム代表への警戒心を強めている」と韓国のサッカー専門誌「ベストイレブン」が報じている。

 西野監督率いるタイ代表(FIFAランキング115位)は、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選グループGで、5日に行われた第1節ベトナム代表(同97位)戦に0-0で引き分けた。ベトナム代表の指揮官を務めるのが、韓国人のパク・ハンソ監督とあって、韓国では“監督の日韓対決”と注目されていた。

 同誌はベトナムメディア「ザ・タオ24」の記事を引用し「西野監督はベトナムのすべての試合に、タイのコーチを派遣して分析すると明かした」と、西野監督が対戦国に対して研究熱心であることを報じている。さらに「ザ・タオ24」の取材に対し、西野監督は「まずは我々の問題点を改善することに集中しなければならない。その次に重要なのは、相手に対する分析だ。ベトナムの試合を見ることで、新たに多くのことを探す機会になるだろう。試合前に相手側に“スパイ”を送るのは、そこまで驚くことではない。W杯予選ではよくあることで、すべてのチームに必要な作業だ」と語ったという。

 西野監督の動向に韓国メディアがこれほど注目する理由は、近年力をつけるタイ代表の指揮官であることに加え、それに対抗する母国指導者のパク・ハンソ監督がベトナムをW杯出場に導けるのかが気になるからだ。

 ベトナムとタイが次に顔を合わせるのは約2カ月後の11月19日。水面下での神経戦が続いている。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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