追う久保、追われる南野… 英記者が指摘する森保J“唯一の問題点”「奪う上で可能な領域」

日本代表MF久保建英と、同じくMF南野拓実【写真:Yukihito Taguchi】
日本代表MF久保建英と、同じくMF南野拓実【写真:Yukihito Taguchi】

日本はミャンマー相手に手堅い2-0勝利 中島と南野が幸先よくゴール

 日本代表は10日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選初戦でミャンマーと対戦。前半16分にMF中島翔哉(ポルト)の強烈ミドルで先制点を奪うと、同26分にMF南野拓実(ザルツブルク)のヘディング弾で追加点を決め、2-0で勝利を収めた。

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 かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、W杯を6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏は、先制点を奪った中島とアシストを記録したMF堂安律(PSV)は日本の中核を担う存在として確固たる立場を築いていると断言。その一方で、追加点を決めた南野については「久保が控えていることをプレッシャーとして捉えるべき」とMF久保建英(マジョルカ)にポジションを奪われる可能性を指摘している。

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 荒れたピッチと理想とは程遠い環境のなかで深刻な負傷者を出さず勝ち点3を確保したことは、ミャンマーというトリッキーなアウェー戦で予選のスタートを切った日本代表にとって、順調な滑り出しと言えるだろう。3点目以降を奪えなかったとはいえ、チームは地盤が固まってきている兆候が表れ、森保一監督の信念が浸透してきていると感じさせた。

 ミャンマーは淋しいパフォーマンスで、ミオドラグ・ラドゥロヴィッチ監督にとってサプライズを引き起こすのは厳しいものがあった。日本に対してほとんど何もできず、守備を固めて大きくボールを放り込み、時折無謀なタックルで対応する。これは東南アジアでの試合で見るごくごく一般的な光景だ。

 しかし、吉田麻也率いる最終ラインは、冷静かつプロフェッショナルなマナーでこれらのチャレンジをコントロールしていた。日本にトラブルはほとんどなく、勝ち点3は早い段階で確約された。また、森保監督にとって、効果的に見極めた彼好みのラインナップであったことも強調された。

 堂安律は突出しており、前線で際立ち、危険な存在だった。中島翔哉も素晴らしいゴールで疑う余地のない傑出したクオリティーを見せつけ、一級品の創造性をもたらしていた。一方、大迫勇也は彼の水準で考えれば、比較的静かな試合を過ごしたと言える。彼の存在感と働きは日本の前線に流動性を生み出し、対戦相手にとっては困難な対象となる。

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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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