わずか190キロの敵地へ飛行機で14分 アーセナルの決定に環境保護団体が猛抗議
電車で2時間半のノーウィッチへのフライトに「馬鹿げている」
アーセナルは29日に行われるノーウィッチとのアウェー戦に向け、約190キロの距離にある敵地に向けて飛行機に乗り、14分間で移動することを決定。しかし、これに対して環境保護問題に取り組む団体から「馬鹿げている」との批判が噴出した。英地元紙「ロンドンイブニング・スタンダード」が報じている。
アーセナルは今回の遠征に際し、ロンドン・ルートン空港からノーウィッチ国際空港までのフライトを選択。しかし、その移動は距離にして118マイル(約190キロ)、フライト時間はわずか14分というもの。電車で移動しても2時間半程度しかかからない距離ということもあり、アーセナルの決定に対して航空機による環境破壊や空港の拡張に抗議する環境保護団体「プレーン・ステューピッド」が、痛烈に批判している。団体のスポークスマンであるエラ・ギルバート氏は、「気候の変動に影響を及ぼすこともなく、電車で2時間で移動できる距離だ。馬鹿げている」との言葉を残している。
アーセン・ベンゲル監督率いるアーセナルは、2012年にも同様にノーウィッチへの遠征に飛行機移動を選択していた。選手の負担を考慮しての判断であるのは間違いないが、環境問題に取り組む団体にしてみれば許容しがたい問題のようだ。
アーセナルと環境問題と言えば、先日MFマテュー・フラミニが実業家としてバイオ燃料の大量生産を実現させたことも話題になった。フラミニはこうしたエネルギー革命に取り組んだ敬意として、以前から「環境問題や地球温暖化について懸念を持っていた」とも発言していたが、今回の批判をどのように受け止めているのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images