川島永嗣が語る「海外組の同志」への賛辞とエール 日本を飛び出して戦う“本当の価値”

A代表に初招集されたMF久保建英【写真:Getty Images】
A代表に初招集されたMF久保建英【写真:Getty Images】

「どうしたら世界で上に行けるか、一人ひとりがどれだけストイックに見つめていけるか」

 そして川島は、改めて「海外でプレーする意義」について自身の考えを語った。

「“誰”とか、“どのクラブ”とかじゃなく、ロシアでのワールドカップが終わって、まずは東京五輪に向けて、若い選手が今後日本を背負っていかないといけないというのは間違いなくあると思うんです。今までの日本代表の良さというか、みんながなぜ海外に出たかというと、純粋に日本を強くしたいという思いが一人ひとりすごく強かったから。海外に出ることが、時代の流れ的にも普通になってきていますけど、若い世代の選手たちにも、今後自分たちが日本を背負っていくんだ、という気持ちでやってもらいたいと思います」

 川島自身は、“場所に捉われる必要はない”と考えているという。

「正直、どこでも良いと思うんです。久保(建英/FC東京)くんがバルセロナなのか、翔哉がカタールなのかとかは。ただ、自分たちの挑戦の裏に、日本をより強くするとか、世界の中でもっと上へいく、という野心を常に持っていてもらいたいとは思います。

 僕もそのスタンスはまったく変わりません。もちろん、個人の夢や目標がそれぞれある。でも、その先に日本のサッカーを強くする、という強い気持ちがあってほしいし、今の若い新しい世代には、そういうことが求められていくと思うので」

 海外移籍する選手が珍しかった昔と今では、日本での報道も大きく変わった。以前は練習での様子まで逐一伝えられていたが、近年はレギュラーで出場していても、よほどの活躍でない限りは取り上げられないこともある。

「何が本当に大変で、何が価値があるかはなかなかフォーカスされませんが、(海外でやることの)本当の価値、そこで何を得られるかという部分は、根本的には変わっていないと思うんです。ただ“海外に出る”ことが目的ではないし、どんな環境であっても、何が日本のサッカーを強くしていくのか、本当の意味でどうやったらより世界の中で上に行けるかという根本的な問題や課題は変わらない。そこを一人ひとりが、どれだけストイックに見つめていけるかだと思います」

 6月のキリンチャレンジカップ、コパ・アメリカの日本代表メンバーにはFC東京の17歳MF久保建英が初選出された。今後の日本を担う若手世代と、川島らベテラン勢が融合して戦う日本代表に注目したい。

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(小川由紀子/Yukiko Ogawa)



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