【現地取材記者対談③】ザックジャパンはなぜ敗れてしまったのか 2年目から成長スピードが落ちていった日本代表 次期監督に「4年」の縛りは必要なし

4年後はロンドン世代が主軸になる

 

佐藤 南アフリカで岡田武史監督が守備的な戦い方をして、ベスト16に入った。今回のチームは、前回とは違うサッカーでベスト16以上を目指すというのが元々の目標だった。実際に、日本のサッカーのスタイルを作るということには、常にチャレンジできていたと思う。でも、結果が出ないと、その後にはつながっていかない。そこのバランスを考えなければいけなかった。理想だけを追いかけては勝てないということは今回わかったと思う。それは今回の収穫だったんじゃないかな。

北  この結果を受けて方向性は大きく2つあると思うんです。今回のように主導権を握るサッカーを目指すのか、もしくは、世界の中で日本が弱者であることを受け入れるのか。それは今後の監督選びにも反映されていくと思うんですが。

佐藤 監督のタイプと、選手のクオリティーという2つの要素がある。ただ、南アのときのサッカーでは未来はないというのはわかっているはず。だから、もうちょっとバランスを考えればいい。今回は「守」から「攻」へ針を極端に振り切ってしまったので。パスをつなぐところもあれば、カウンターを狙うところがあってもいい。そういった大人のチームになっていってほしい。

北  4年後のチームはどうなっていくと思いますか? 今のチームは年齢的にピークを迎えている、もしくはベテランになろうとしている選手が多い。内田が代表引退をほのめかしたり、本田が次も狙うと発言したりもしていますが。

佐藤 今回のチームにはロンドン世代が8人選ばれていて、その選手たちが次は主軸になっていかなきゃいけないだろうね。彼らも海外で活躍している選手はまだ少ない。4年間でどれぐらい実力をつけていけるか。それから、下から上がってくる選手にも期待したい。下からの突き上げがないと、チームは強くはならない。それに香川や吉田麻也も十分にできるし、本田や長友にしたってそう。

北  できれば、4年後は本田や長友を追い越すような選手が出てきてほしいですよね。

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