「もっと上に行けるように…」 レアル15歳中井卓大、“白い巨人”で磨かれた人間性

「もっと上に行けるように」と成長を誓った【写真:Football ZONE web】
「もっと上に行けるように」と成長を誓った【写真:Football ZONE web】

「僕らはレアル・マドリードだから、最後はちゃんとリスペクトある形で終わりたい」

 そんな中井の人柄が見えたのは決勝のPK戦だ。レアルは1人目、2人目のキッカーが失敗に終わり、敗北を喫した。中井の目にも光るものがあったが、気落ちした仲間をこのように励ましたという。

「大丈夫や、これから頑張ろう」

 このような言葉が自然と出てくるのは、トリスタン・ダビッド・セラドル・ロドリゲス監督らから普段受けている指導にもあるようだ。

「監督は“サッカー以外のこと”を言う人です。『試合が終わってから、審判に対して何も(不平を)言うな』などはよく言われています」

 決勝戦での声かけだけでなく、20日の試合後には中井が率先してチーム全体の挨拶に向かわせる場面もあったのだという。

「僕らはレアル・マドリードだから、最後はちゃんとリスペクトある形で終わりたいと思っています」

 中井は準優勝に終わった今大会を「遠くから来て、デカいトロフィーをマドリードに持って帰りたかった、という思いはあります」と悔しさをにじませて総括した。それとともに、今後の抱負について、こうも話している。

「このまま人間性だったり、サッカー面だったりでもっと成長して、もっと上に行けるように……と思っています」

 180センチの身長となった外見だけでなく、内面も“白い巨人”でしっかりと成長しているのだ。

(茂野聡士 / Satoshi Shigeno)



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