データでひも解くW杯 屈辱のコロンビア戦 最後までポゼッションサッカーの自縛に苦しんだザックジャパン

ロドリゲス投入後に「魔の時間帯」

 しかし、後半からコロンビアがロドリゲスを投入すると流れは一変。2つ目の表に示したように後半開始から15分までのポゼッションはこの試合で唯一相手に上回られていた時間帯である。そして、この時間で勝負の大勢は決まった。

 表2時間帯別

 日本は選手交代にすぐには対応できなかったことが読み取れる。ロドリゲスは後半だけを見ると、パスを受けた回数がチームで最多の24回と、チームとして彼にボールを預けようとしていたことが容易に推測できる。温存されていたエースがゲームの流れを変えるべく登場する。コートジボワール戦のドログバ登場と似通ったシチュエーション。状況に対応する柔軟性に欠けると言わざるを得ない。

 また、ボールを奪ってからシュートまでの時間を比較すると、コロンビアの方が10秒近く短い。日本はリードをされたことで、ボールを持ってはいたものの前掛かりになってカウンターを受ける場面が頻発。カウンターからとどめを刺されるなど、相手の思惑通りにゲームを進められてしまったことは否めないだろう。

 表3ボールを奪ってからシュート

 4年間の集大成であった今大会だが、結果は非常に悔しいものとなった。この経験を糧に今後どのような成長を見せるのか、日本サッカー界の真価が問われることになるはずだ。

【了】

データスタジアム●文 text by Data Stadium
提供:Football LAB (http://www.football-lab.jp/) 運営:データスタジアム株式会社

※ワールドカップ期間中、記事内で扱うシーンの一部はFIFAワールドカップ公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』のマルチアングル動画、選手毎のスタッツデータで確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング