データに浮かぶトーレスの孤独な戦い… 泥沼の鳥栖に見る問題点、その解決策は?

サガン鳥栖FWクエンカ【写真:Getty Images】
サガン鳥栖FWクエンカ【写真:Getty Images】

トーレス頼りの現状…クエンカに求められる役割は?

 トーレスのペナルティーエリア内におけるチャレンジ回数と成功数は、名古屋戦で(8回/4回)、神戸戦で(4回/2回)、FC東京戦で(10回/6回)となっており、チーム全体の数値の大半をトーレスが占めていることになる。

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 つまり、今季の鳥栖はペナルティーエリアでの仕事のほとんどをトーレス一人に託していることになり、対戦相手からすればトーレスさえ封じれば鳥栖の突破口を断つことができるという、極めて対策のしやすいチームとなってしまっているのが現状だ。

 そこで解決策となり得るのが、新戦力FWイサック・クエンカだ。2011年当時バルセロナを率いていたジョゼップ・グアルディオラ監督にも才能を買われ、下部組織からトップチームへ引き上げられたこともあり、パスワークを象徴する“ティキ・タカ”が体に染みついているだけでなく、サイドから切れ味鋭いドリブル突破する打開力も備えている。

 FC東京戦では後半15分に途中投入され、移籍後初出場を飾るも、その1分後にMF高橋秀人が2枚目のイエローカードで退場処分を受けることに。数的不利な状況に追い込まれ、クエンカ自身も守備に比重を置いてプレーすることを余儀なくされた。

 それでも、今後の鳥栖の攻撃陣をけん引する起爆剤となる可能性は十分にある。クエンカに求められるものこそ、上記のデータが物語るように、トーレスに頼り切りとなっているペナルティーエリア内でのチャレンジだ。クエンカが攻撃陣の連係、もしくは個人の突破でペナルティーエリア内に侵入する回数が増加すれば、相手マークも分散し、トーレスの本領を引き出すことにもつながるはずだ。

 トーレスもFC東京戦後、デビューを飾ったクエンカに対して「イサックは自分たちにとってキーとなるプレーヤー。本当に重要な選手で、できるだけ早く100%の状態にしてほしい」と、新エースの活躍を心待ちにしていた。泥沼のスタートを切った鳥栖だが、ここから反撃の狼煙を上げることを期待したい。

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