豪快なる香川恩師 名将クロップの「ヘビーメタル・フットボール」はリバプールを再生させるか

名言を紹介 「私はヘビーメタルが好きでね。大音量で聞くんだ」

 そして、クロップ監督のチームは常にオフ・ザ・ボールの動きを繰り返すとし、そのためには良くフィットした上で、バランスを維持することが可能な中盤が必要だとしている。様々なプレーヤー間のコミュニケーションと相互理解がなければ、クロップのチームはバランスを失う。それがチームを作る上での課題と弱点だと指摘している。
 「クロップは特別なセットプレーキッカーを必要としない」とし、データの面からもクロップ・スタイルを分析している。特筆すべきは、流れの中からのゴールが非常に多いこと。ドルトムントを率いていた時代にマークした469ゴールのうち、PKもしくは直接FKで決まったものは、わずかに39ゴールだという。そして、最も危険な攻撃は相手からボールを奪った瞬間に始まり、相手は守備組織を整える前にゴールを奪われてしまう。攻撃の場所は中央とサイドを問わないと、どこからでもゴールが取れるシステムだとしている。
 イングランドの中でも「マージー・ビート」の発祥地であり、世界的スターの「ビートルズ」を生んだリバプール。ロックンロールの一大拠点を舞台に、自ら「私はヘビーメタルが好きでね、常に大音量で聞く性格なんだよ」と語るドイツの個性派指揮官が、「ヘビーメタル・フットボール」で殴り込みをかける。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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