負傷者続出の舞台裏―― 韓国、15年ぶりアジア杯ベスト8敗退の要因を母国紙が分析

FWファン・ヒチャンら主力に故障が相次いだ【写真:Getty Images】
FWファン・ヒチャンら主力に故障が相次いだ【写真:Getty Images】

サッカー協会副会長は「落ち度があった」と謝罪 理学療法士の資格保持者もゼロ…

 昨年末に契約が終了していたなか、サッカー協会の安易な対応が発覚。キム・パンゴン副会長はサッカー協会に「落ち度があった」と頭を下げたと伝えている。しかし、謝罪で一段落するかと思われたが、新たに別の問題が浮上した。医療班に国家資格を持つスタッフが1人もいなかった事実が確認されたという。

「ここで話す国家資格とは理学療法士を指す。資格を得るには大学か専門大学で物理治療学科を専攻する必要があり、韓国保健医療人国家試験院で試行される試験に合格しなければならない。長い準備と複雑な手続きを要するため、資格を取るのが難しい。これはそれほど国家が専門性を保証するという意味である。それで、医療トレーナーの多くが理学療法士ではなく、アスレティック・トレーナーの資格を持っている。これは国家が認めた資格ではなく、民間団体で発給した資格だ」

 記事では、AFCクラブライセンス規定で理学療法士の登録は義務だと紹介。国内のKリーグ全クラブの医療班には理学療法士の資格保持者がおり、ある韓国サッカー協会関係者は「AFC規定でKリーグクラブは理学療法士の資格保持者1名以上の登録が義務付けられている。Kリーグではすでに試行されてきたことだ」と説明しているという。

「韓国最高水準のスタッフと支援を受ける代表チームがこれを無視するのは理解できない。国家が認める専門性を持った理学療法士が代表チームの医療班に1人もいないことは明らかに大きな問題だ。今回、アジアカップに合流した医療班スタッフ4名はアスレティック・トレーナーの資格だけを持っていた。国家資格を保持したスタッフがただの一人もいなかったという事実によって、専門性が低くなったことを自ら認めたことになる」

 サッカー協会は「スタッフ2人が去ったあとに来たスタッフ1名が理学療法士の資格を保持していた」と弁明したと記事では伝えつつ、「すでに遅かった。後の祭りだ」と断罪している。アジアカップ8強敗退の波紋は、まだまだ大きくなりそうだ。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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