「日本を苦しめた」「期待以上に善戦」 大健闘のベトナムを韓国メディアが称賛
視聴率は14.6%を記録 同胞パク・ハンソ監督の手腕にも注目が集まる
日本代表は24日に行われたアジアカップ準々決勝で、ベトナム代表を1-0で下した。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
この試合では、準々決勝から導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定が注目を浴びた。まずは前半24分にCKからDF吉田麻也(サウサンプトン)のヘディングシュートがネットを揺らしたが、VARによってハンドと判定され取り消された。さらに後半8分にMF堂安律(フローニンゲン)がペナルティーエリア内で倒され、いったんはプレーが続行されたが、再びVAR判定が行われPKを獲得。これを堂安がきっちりと決め、日本が1-0で逃げ切った。
韓国人のパク・ハンソ監督が率いるベトナム代表に注目していた韓国メディアは、こぞってベトナムの大健闘を称えている。
総合ニュースサイト「デイリーアン」は「パク・ハンソ マジックはベスト8で止まったが、日本を相手に期待以上に善戦した」と伝えた。
「守備中心の戦い方ではあったが、前半は速いテンポと巧みなボールさばき、直線的なカウンター攻撃で日本を苦しめた」
また、パク・ハンソ監督についても「1年3カ月のパク・ハンソのベトナムが歩んできた足跡は、すべてが歴史だった。2017年10月にベトナムA代表と23歳以下の指揮官となり、4大会で最高の成績を残した。昨年1月のAFC U-23選手権で準優勝、同8月のジャカルタ・アジア大会で4位、同12月のスズキカップで優勝、そしてアジアカップのベスト8入りだ」と称賛している。
経済紙「ヘラルド経済」は「日本を相手に見せたサッカーから、ここまでの快進撃は決して運ではなく、本当の実力だ。ベトナムはもうサッカー後進国ではない」と伝えている。
この日本対ベトナムの韓国内でのテレビ全国視聴率は、「14.6%と国民の関心の高さがうかがえた」という。ただ、ベトナムが大健闘したとはいえ、終始、日本の安定した試合運びは際立っていた。日本の準決勝の相手はイラン。優勝候補同士の一戦に、韓国メディアはより注目するはずだ。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。