青森山田MFバイロン、“地元”で見せた右足の成長 「縦に行こうという発想には…」

後半10分すぎ、「縦に行って右足でシュートを打ってやろう」という仕掛けでPKを獲得

 それがピッチに表れたのがこの準決勝の後半10分過ぎだった。右サイドのペナルティーエリア近くでボールを得たバスケスは、迷うことなく縦へ突進。利き足の左になる中央方向へのフェイントをかけると、「縦に行って右足でシュートを打ってやろう」と仕掛け、そこで倒されてPKになった。もし、彼が右足で迷うことなくプレーするような練習をしていなかったら――。「確かに縦に行こうという発想にはならなかったと思いますね」と、頷いた。

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 チームは相手FW染野唯月のハットトリックもあり、一度は2-3とリードを許す窮地に追い込まれた。バスケスは「本当に怖かったけど、チャンスが来ると信じていた」と話し、チームは同点に追いついた末のPK戦を突破した。

 プレーの幅を広げるトレーニングに本気で取り組んだことは、本人が「地元なので」と話す埼玉スタジアムのピッチで輝いた。卒業後は東北社会人サッカーリーグのいわきFCへの加入が決まり、「自分のところにボールが来れば自信がある」と話すテクニシャンは、再び決勝のピッチで青森山田の速いサッカーの中でアクセントをつけるはずだ。

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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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