欧州で天才司令塔の玉突き移籍が勃発! ブンデスの若き至宝2人が主役に
シティ、ヴォルフスブルク、ユベントス、シャルケ、インテルが入り乱れる
シャルケのドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーはセリエA王者ユベントスへの移籍が間近に迫っている中、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)にも参戦する強豪ヴォルフスブルクも獲得に名乗りを上げたと、ドイツ地元紙「ビルト」が報じている。
ヴォルフスブルクは昨季ブンデスリーガ2位でフィニッシュし、CL出場権を獲得。27日に行なわれたグループステージの組み分け抽選会の結果、PSV(オランダ)、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)、CSKAモスクワ(ロシア)と同じグループBに入った。
強力な攻撃陣を誇るヴォルフスブルクだが、10得点20アシストを記録した主力のベルギー代表MFケビン・デ・ブライネがマンチェスター・シティに、クロアチア代表MFイバン・ペリシッチがそれぞれインテル移籍が濃厚と報じられ、このままでは戦力の低下が著しい。そこで、今季はCL出場権を持たないシャルケからドラクスラーを獲得する案が急浮上。獲得には移籍金3000万ユーロ(約40億8000万円)前後が必要とされている。しかし、シティがデ・ブライネ獲得に支払う移籍金は5400万ポンド(約100億円)にも達するといわれており、資金面での問題はなさそうだ。
ただし、ヴォルフスブルクにとっての障害は金銭面やシャルケの抵抗だけではない。伊テレビ局「スポーツ・メディアセット」は27日、ドラクスラーのユベントス移籍が移籍金2800万ユーロ(約38億円)で合意に達し、24時間以内に決定するとレポートしている。
また、衛星放送局「スカイ・スポーツ」は、シャルケは国内のライバルであるヴォルフスブルクよりはユベントスへ放出させるほうが好ましいと報じている。ただし、金銭面ではユベントスとの思惑に若干のズレが生じているとも報じている。シャルケ側は移籍金として最低2700万ユーロ(約36億7000万円)、これに成果報酬で最大500万ユーロ(約6億8000万円)を加える条件を要求。一方、ユベントスは移籍金2400万ユーロ(約32億6000万円)を保証した上で、最大700万ユーロ(約9億5000万円)の成果報酬を上積みするオファーを提示している。
ユベントスとしてもセリエAの開幕戦でまさかの黒星スタートで補強は急務。イタリア代表MFアンドレア・ピルロやチリ代表MFアルトゥール・ビダルといった中心選手の抜けた中盤強化のためにドラクスラーは必ずや手に入れたい逸材。ヴォルフスブルクが突如参戦したドイツ代表MFの争奪戦はにわかに白熱している。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images