ドルトムントが空中分解の危機を回避 主力全員が契約延長

快足FWオーバメヤンが契約に合意

 ドルトムントがガボン代表の快足FWピエール・エメリク・オーバメヤンと2020年6月まで契約延長したと発表。ユルゲン・クロップ前監督の退任で強豪瓦解もささやかれたチームは、主力全員の慰留に成功した。
「僕はキャリアのこれからの数年をボルシア・ドルトムントで過ごすことができて本当に嬉しい。このクラブ、この街ですごく幸せだ。BVBは自分にとっては2つ目の我が家。自分の中の全てがここにいたいと欲していた。移籍したくなかったんだ」
「オーバ」の愛称で知られるストライカーは公式サイトで喜びの声明を発表。タキシード姿で正装し、クラブ幹部と固い握手を交わす写真もドルトムントから発表された。
 オーバメヤンはアーセナルやパリ・サンジェルマンが獲得に乗り出していると報じられるほどの逸材で、昨季二部降格圏内に一時低迷したドルトムントでも公式戦通算24得点10アシストを記録した。2013年に30メートル走3.7秒という記録を叩き出し、地球上最速スプリンターであるウサイン・ボルトの30メートルのラップタイムを超える最速男とも呼ばれている。ドイツ代表の天才MFマルコ・ロイス、日本代表MF香川真司とも絶妙な連携を見せ、脅威となっている。
 ドルトムントはバルセロナ、リバプール、レアル・マドリードなどが獲得に乗り出していたロイス、マンチェスター・ユナイテッドがオファーを出していたマッツ・フンメルス主将に加え、一度は退団を発表したドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンという主軸が揃って残留を果たした。DFネベン・スボティッチも2018年6月まで契約を延長するなど、超強力な布陣を維持。周囲との連動性を高めることで、万全ならバイタルエリア内で高度なフィニッシュ能力を示す香川にとっても朗報だろう。稀代のカリスマ、クロップ前監督の退任でチーム瓦解の危機もささやかれたドルトムントだが、主力の総残留を追い風にトーマス・トゥヘル監督は強豪復活を目指す。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング