プレシーズンでレアルのBBCトリオが不調 スペイン紙が不安視
システム変更の影響もあるか
レアル・マドリードが誇るカリム・ベンゼマ、ギャレス・ベイル、クリスティアーノ・ロナウドの強力攻撃ユニットはそれぞれの頭文字からBBCと称され、常に他チームに脅威を与えてきた。しかし、スペイン地元紙「マルカ」はプレシーズンでいまひとつぱっとしないBBCのパフォーマンスを取り上げ、不安視している。
今夏、プレシーズンでオーストリアと中国を周り、インターナショナル・チャンピオンズカップを戦ったレアル。ローマ、マンチェスター・シティと戦ったオーストラリアラウンド、インテル、ミランと戦った中国ラウンドとそれぞれ優勝を果たした、しかし計4試合を戦い、その中でBBCによる得点はわずかに2。調整段階のプレシーズンとはいえ、昨季のリーグ戦においてロナウド48得点、ベンゼマ15得点、ベイル13得点を挙げた強力3トップにしてはあまりに物足りない数字となった。
同紙では特に、この4試合全てに先発しながら1得点のロナウドと無得点のベイルに注目。ラファエル・ベニテス新監督の就任で、昨季のBBCがそのまま3トップを組むシステムから、4-2-3-1システムに変わるなど変更点もいくつかある。さらに、ベイルが最前線に入る形が試されるなど、試行錯誤は続いている。
今夏のレアル・マドリードはここまでGKキコ・カシージャ、DFダニーロ、MFルーカス・バスケスらを獲得。さらに、ポルトへ期限付き移籍していたMFカゼミーロが復帰しているが、FW陣は補強を行っていない。FWヘセが印象的な活躍を披露しているとはいえ、シティ戦で見事なボレーシュートを決めたベンゼマにはアーセナル移籍のうわさも報じられるなど、依然として選手層には不安を残す。一時はユベントスFWフェルナンド・ジョレンテに興味と伝えられたレアルだが、現在までに交渉が進展した様子はない。
イケル・カシージャスを放出し、マンチェスター・ユナイテッドGKダビド・デ・ヘアの獲得に執心する“白い巨人”。しかし、実際に補強の必要性が迫られているのは、BBCの存在感で層の薄さが隠されている攻撃陣なのかもしれない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images